オンデマンドバス、南紀白浜で実証運行 1月10日から、観光客の移動便利に

オンデマンドバス実証運行で使用する予定のバス(和歌山県白浜町堅田で)

 和歌山県白浜町の南紀白浜空港を運営する南紀白浜エアポート(白浜町)とJR西日本(大阪市)は来年1月10日から、町内で時刻表や規定経路がない予約制のオンデマンドバス「チョイソコしらはま」の実証運行を始める。空港や駅などを利用する観光客の二次交通の充実を目指した取り組みで、2月29日まで毎日運行する。

 白浜空港や白浜駅、その周辺地域では、タクシー運転手の減少や高齢化により、夕方以降の時間帯を中心に慢性的なタクシー不足が発生している。しかし、新たに路線バスを運行するほどの需要はない。

 これらの課題の解消を目的に、両社が実証運行することになった。民間のバス会社やIT企業、宿泊施設などが協力する。町、県などが後援。

 オンデマンドバスの利用方法は、専用サイト(https://shirahama.aisin-choisoko.com/)に乗降するバス停と希望時刻を登録すると、人工知能(AI)が最適な経路を抽出し、案内してくれる。

 バス停は、白浜空港、白浜駅のほか、アドベンチャーワールド、白浜町役場、円月島、三段壁など計16カ所ある。利用料は大人(中学生以上)680円、小人(小学生)340円。時間は正午~午後11時半(最終受け付けは午後11時)。予約は来年1月5日から受け付ける予定。

 実証運行に使用するバスは1日1台で、民間のバス会社3社が、それぞれ交代で運行する。数種類のバスを使う予定で、定員は15~25人ほどになるという。

 実証運行の事業費は1千万円。内訳は県、町が各250万円で、残りは国補助金や民間企業からの協賛金を充てる。

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