きっかけは1匹の野良猫の保護だった 「人間と幸せに共存できる社会を目指して」 自動車メーカー・マツダの有志社員の取り組みを紹介!【アナたにプレゼン・テレビ派】 

【動画】保護犬・保護猫のいま【アナたにプレゼン・テレビ派】

広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。馬場のぶえアナウンサーのテーマは「子育て」や「福祉」。今回は、広島を支える企業のクラブが取り組む活動と、保護犬・保護猫の現状についてお伝えします。

保護犬・保護猫の譲渡会

この秋、広島市南区で、犬や動物に関するお祭りが開かれました。こちらでは、飼主に役に立つ講座や、保護された動物たちの譲渡会などで盛り上がりました。

このお祭りを主催したのは「ワンミャツダクラブ」という、自動車メーカー・マツダの社員有志によるチームです。5年前に荷堂さんと唐松さんの2人の女性社員が、野良猫を保護したことをきっかけに発足し、今は総勢152人が所属するクラブになっています。ワンミャツダクラブは、犬や猫の素晴らしさを伝えて、人間と幸せに共存できる社会を目指して、活動しています。企業のクラブがこのような活動に取り組むのは、珍しいことです。

広島県の動物愛護センターで、保護または引き取った犬猫の数です。昨年度の数字が、犬が989匹、猫は284匹で、全国で3番目に多いです。ただ、年々減っているのは確かで、動物愛護の意識が高まっています。また、「地域猫」といって、地域で野良猫の去勢手術や、不妊手術を行い、地域で管理していることも効果を上げています。さらに、保護活動する団体や、個人の協力もあって徐々に減ってきています。

『ワンミャツダクラブ』の取り組みとは?

ワンミャツダクラブは、保護犬や保護猫について、多くの人に広く知ってもらう活動と、保護する団体や個人を支援する取り組みも行っています。具体的な取り組みを、いくつかご紹介します。まずは、公式SNSで保護動物たちの可愛らしさや、犬や猫と生活することが、どんなに幸せで素敵なことなのかを発信しています。

さらに、小学校のPTAと共同で、保護施設の動物愛護センターを見学を行いました。子供たちに、保護動物について知ってもらうという取り組みです。

また、お散歩ボランティアも行っています。これは、動物愛護センターで保護されている犬の散歩や、ブラッシングをして、犬が人に慣れるお手伝いをして、里親を見つかりやすくするという取り組みです。

里親と預かりボランティアの登録バンクを運営しています。里親とは、保護犬や猫を飼いたいという人です。預かりボランティアとは、保護された動物を一時的に預かり、人に馴染むお手伝いをするという人です。預かりボランティアの1人、折尾さんは、これまで猫16匹をお世話してきたそうです。「人慣れしていない猫がだんだんと懐いて、素敵な里親さんに引き渡せるのが嬉しい」ということでした。

ペットは家族の幸せを運んでくる!?

そしてワンミャツダクラブを通じて、これまで譲渡された犬と猫は200匹以上になります。その中で、2匹の保護猫を家族に迎えた家族を取材しました。広島市安芸区に住む中川さん夫婦は、今年から保護猫のレモンくんとトトくんを飼っています。ペットショップの猫は、誰かが飼ってくれるからと、保護猫を選びました。世話は大変なこともありますが、幸せは4倍にも5倍にもなったと言います。

特に末っ子の裕理くんが、猫を気遣うようになり、お兄ちゃんになったと感じるそうです。

Q.どんなお世話してる?

■中川裕理君

「裕理くんが寝とったら、心配してくれて一緒に寝てくれる。」

裕理くんは3人兄弟の末っ子で、お世話される方でしたが、猫を飼ったことで、お世話する側になり、成長したということです。馬場家でも、6年前に保護猫を2匹飼い、反抗期の息子が優しくなりました。ペットは情操教育にもいいと私は感じています。

最後にワンミャツダクラブ代表幹事の荷堂美紀さんに、メッセージをいただきました。ペットを迎える際は、保護犬や保護猫も選択肢に入れてくださいということです。ペットとの出会いは、ペットショップだけではありません。また、ペットを飼わなくても、保護犬や保護猫について、周りの人に伝えるだけでも、動物たちのためになるということで、是非協力してください。

【テレビ派 2023年12月13日放送】

© 広島テレビ放送株式会社