何これ?用途が分からない…川口の資料館で企画展、市内で出土の遺物を紹介 ミミズク土偶の初公開も

「ミミズク土偶」ほか市内出土の縄文時代の遺物で目的や用途が分からない80点を展示する企画展=川口市鳩ケ谷本町2丁目の川口市立文化財センター分館・郷土資料館

 埼玉県の川口市内で出土した縄文時代の遺物の中で、目的や用途が解明できていないものを紹介する企画展「縄文のナニコレ/コレミテ」が同市鳩ケ谷本町2丁目の市立文化財センター分館、郷土資料館で行われている。市制施行90周年記念企画展として、来年2月25日まで、土偶や土器など約80点を展示する。

 展示のうち、同市西立野の宮合貝塚遺跡で出土した「ミミズク土偶」は今回が初めての公開。大きさは縦15センチ、横10センチ、厚さ48ミリで、縄文時代後期から晩期にかけて作られたとみられ、左手、左足部分が欠けている以外は状態も良く、特徴的に大きな目と耳飾り、鼻筋、三つにまとめられた頭部には繊細な模様が刻まれている。

 主に東北地方で出土される「遮光器土偶」や彩色の残る耳飾りほか、ミニチュア土器といった形状や用途が全く分かっていない出土品も。今回の展示では条件付きで写真撮影やSNS(交流サイト)への投稿も認めている。

 展示を担当する市教育委員会文化財課の井出祐史さんは「川口には4、5千年前から人々の生活があり、今回の展示物の来歴や用途に『何これ』と思いをはせ、面白さを感じ楽しんでいただければ」と来館を呼びかけている。

 来年2月25日まで午前9時半から午後4時半、月曜、12月28日~1月3日は休館。入場料一般100円、小中学生50円、未就学無料。問い合わせは同館(電話048.283.3552)へ。

© 株式会社埼玉新聞社