ベイダー、キアマイアー、テイラーなどFA市場に残る好守の中堅手

もしあなたの贔屓チームが守備力の高い外野手を必要としているなら、何も心配する必要はない。なぜならFA市場には好守の外野手がまだ多く残っているからだ。MLB公式サイトのアンドリュー・サイモン記者は比較的動きが遅い今オフのFA市場において、好守の外野手(特に中堅手)がまだ多く残っていることに注目。優れた打力も兼ね備えるコディ・ベリンジャーは別格としても、中堅手の補強を目指すチームにとって、まだ多くの選択肢が残されている。

スタットキャストのデータをもとに算出される守備指標OAA(Outs Above Averageの略:平均と比較してどれだけ多くアウトを奪ったかを表す)によると、2018~23年の合計で外野手トップ10にランクインしている選手のうち、1位のハリソン・ベイダー(+66)、2位のケビン・キアマイアー(+58)、5位のマイケル・A・テイラー(+44)、8位のジャッキー・ブラッドリーJr.(+38)、10位のベリンジャー(+34)がまだFA市場に残っている。

3位のマニュエル・マーゴ(+47)はレイズからドジャースへトレードされ、6位のトレント・グリシャム(+42)もパドレスからヤンキースへトレード。また、7位のマックス・ケプラー(+41)もツインズがトレードを検討しているとみられる。4位のロレンゾ・ケイン(+45)はすでに引退しており、来季も今季と同じチームでプレーしそうなのは9位にランクインしているオリオールズのセドリック・マリンズ(+35)だけだ。

攻守を兼ね備えた中堅手を獲得しようとすれば、「総額2億ドル以上の契約を狙っている」と言われるベリンジャーのように、かなりの大金が必要となるが、打力の劣るベイダー、キアマイアー、テイラー、ブラッドリーJr.であれば、それほど高額な契約にはならないはず。ブラッドリーJr.は2021年以降、深刻な打撃不振が続いており、レギュラーとして計算するのは難しい状況だが、ベイダー、キアマイアー、テイラーの3人に関してはレギュラーを任せられる水準のパフォーマンスを維持している。

好打者や好投手に比べると、守備の名手への注目度は低いものの、守備を固めることで投手を助けることもできるため、コストパフォーマンスの高い補強になる可能性も秘めている。ベリンジャーの契約がまとまれば、ベイダー、キアマイアー、テイラーの「好守の中堅手トリオ」をめぐる市場も動き始めるのではないだろうか。

The post ベイダー、キアマイアー、テイラーなどFA市場に残る好守の中堅手 first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.