教諭過労死と福岡市を提訴 妻「夫は精いっぱい仕事」

 福岡市立小の男性教諭=当時(40)=が2021年11月に心臓病で死亡したのは、過重な長時間勤務が原因だとして、遺族が市に約1億3千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、福岡地裁で開かれ、妻が「夫はたくさんの子どもたちに寄り添い、精いっぱい仕事をしてきた」と意見陳述した。

 発症前30日間の時間外勤務は95時間40分。5月に公務災害に認定された。口頭弁論で市側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、男性は教務主任として指導計画に関する事務を担当。21年6月に病気で休んだ担任教諭に代わってクラスを受け持ち、2学期には産休に入った他の担任の代行も務めたなどとしている。

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