「購入者に車種変更をお願いしないといけなくなるかも」販売店も困惑…子育て世代に人気「ダイハツ」が大規模不正で広がる不安

自動車メーカーのダイハツ工業が不正なデータを使って国の認証を取得していた問題で、静岡県内にも影響が出ています。子育て世代などを中心に人気のメーカーが長年隠していた不正に、県内の販売店は不安を抱えています。

【写真を見る】「購入者に車種変更をお願いしないといけなくなるかも」販売店も困惑…子育て世代に人気「ダイハツ」が大規模不正で広がる不安

<MYU 小林都代子さん>
Q.ダイハツ車で今あるモノでいうと?
「この2台が『タントカスタム』という車になります」

静岡市葵区の自動車販売店では、新車・リース・中古車とダイハツの車を幅広く扱っています。軽自動車を数多く手掛けるダイハツの車は、子育て世代を中心に幅広い層で人気が高いといいます。

<MYU 小林都代子さん>
「小さなお子さんが家族やお子さんが巣立ったご年配の夫婦など、車内が広いことから、年齢問わず幅広く人気になります」

物価の高騰が進み、比較的お手軽に購入できる軽自動車自体の人気が近年高まっていた中でショックな出来事が明らかになりました。

<有馬加奈子記者>
「午前9時前です。ダイハツ本社に国交省の職員が立入検査に入ります」

12月21日朝、国土交通省が立ち入り検査に入ったのは、大阪府池田市にあるダイハツの本社です。第三者委員会の調査によりますと、ダイハツは自動車の安全性を確認するための衝突試験を正しく行わず、不正なデータを用いて国の認証を取得。今回の調査では25の試験項目に174件の不正が判明していて、ダイハツはすべての車の出荷を停止する事態に陥っています。

静岡市葵区の販売店では、国交省の立ち入り検査が行われたこの日もダイハツ車の納車があったほか、2024年1月以降も納車の予定があるといいますが、メーカーからは明確な説明がなく、本当に今後、納車できるのか不安を抱えています。

<MYU 小林都代子さん>
「いま発注しているダイハツの車がどうなるのか、わからないということなので、その辺、お客様には一報を入れて、それからダイハツの返事を待っているところ。もしかしたら、購入者に車種の変更をお願いしないといけなくなるかもしれないです」

ダイハツは不正の対象車種については「社内で検証し、安心して乗り続けて頂ける」と説明していますが、一部の車種で衝突時にドアロックの解除機能が法令基準を満たしていない可能性があり、安全性の確認を急いでいます。

© 静岡放送株式会社