松任駅の違法駐車一掃へ ロータリー送迎で渋滞 バス乗降に支障、事故の恐れ

ロータリーの安全利用を呼び掛ける署員=JR松任駅前

  ●白山署と市、啓発強化

 JR松任駅北口、南口のロータリーで朝夕、送迎車による違法駐車が後を絶たない。一般車両がバスやタクシー専用の駐車区間に止めるため、バス利用者の乗り降りに支障が生じている。乗客らが交通事故に巻き込まれる恐れもあり、白山署は21日、取り締まり強化に乗り出した。白山市もドライバーに啓発チラシを配ったり、近隣駐車場の利用を呼び掛けたりして、ロータリーの混雑解消を図る。

 違法駐車は通勤通学時の午前7~8時と帰宅時の午後5~7時に目立つ。北、南のロータリーにはいずれも短時間、駐車できる「一般車おりば」が設けられ、駐車禁止の標識もある。

 ただ送迎目的の一般車両はバスやタクシーの駐車スペースに一時駐車するケースも目立ち、ロータリー内で渋滞が起こり、バス利用客もスムーズに乗降できない。

 朝は降車のみで、長時間駐車する車は比較的少ないが、夕方は迎えの車両が数十分以上停車している場合もあり、10台以上が連なることもある。バスが専用区間に駐車しておらず、乗客は車道で乗り降りしなければならないケースもあり、「危ない」との声が上がっていた。

 違法駐車の問題は市議会12月会議の一般質問で取り上げられており、市は白山署とともに対策に乗り出した。

 21日は署員と市職員がロータリー内で駐車禁止区間に停車している車の運転者に注意を呼び掛け、近隣駐車場を案内するチラシを配った。

 3月開業の西松任駅前にロータリーができることから、市は来年以降も啓発活動を続ける。市地域安全課の荻野正史課長は「バスやタクシーに迷惑を掛けず、交通マナーを守って送迎してほしい」と話した。

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