米政権、USスチール買収を精査 選挙見据えて配慮、手続き遅れも

ワシントンのホワイトハウスで記者の質問に答えるバイデン米大統領=20日(AP=共同)

 【ワシントン共同】米国家経済会議(NEC)のブレイナード委員長は21日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収について声明を発表した。「同盟国の企業の買収であっても、安全保障と供給網への影響という点で、真剣な精査に値すると(バイデン大統領は)考えている」と強調。「適切なら、行動する用意がある」とも指摘した。

 日鉄は18日に買収を発表し、米議会の一部や、労働組合から反対の声が上がっている。USスチールが本社を置く東部ペンシルベニア州は来年の大統領選の激戦州で、選挙を見据えて支持層に配慮を示したとみられる。バイデン政権が慎重姿勢を示したことで、買収手続きが遅れる可能性もある。

日本製鉄本社が入るビル前の看板=東京都千代田区

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