表面がパリッ、身はぎっしり 口の中で広がるバターしょうゆの香り「いま魚バター焼き定食」が地元客に一番人気

地元客に一番人気の「いま魚バター焼き定食」

[胃心地いいね](757)海鮮食堂「味華(あじけー)」 うるま市与那城平安座9396の6

 「鮮度がこだわり」という、うるま市の平安座漁港内にある「味華」(あじけー)は、同漁港で水揚げされた新鮮な魚を丼や定食などで提供している。

 石垣島出身で店長の浦崎重雄さん(68)は中学を卒業後、すし職人を目指して大阪へ。日本料理店で修業を積み沖縄へ戻った。伊計島にあるホテルで料理長を務めた経験もある。

 同店は2014年にオープン。競りでの仕入れ次第で品数限定や提供できない場合もあるが、メニューは約30種類。7月から翌年1月ごろまでの季節限定「伊勢エビ ウニ焼き」(4千円)の他、水揚げされたイマイユ(新鮮な魚)の煮付けやマース煮などの定食、マグロなどの丼物もある。

 地元客に一番人気は「いま魚バター焼き定食」(1700円)。取材した14日は30センチ弱のタマンが出てきた。箸を入れると表面がパリッとしていて、身はぎっしり。口に運ぶとバターしょうゆの香りが広がる。添えてあるおろしニンニクを付けるとさらに食欲をかき立てた。那覇で仕入れているこだわりのマグロの刺し身もぷりっとしていて、おなかいっぱいになった。

 観光客には海鮮丼(1500円)が人気。赤エビやイクラ、厚焼き卵がのっていて、盛り付ける4種類の魚は競りで仕入れた後、氷水で1日寝かせている。熟成させることで魚のうまみが増すという。イラブチャーはある方法で2日間ほど寝かせることで臭みを取るといい、「何でこんなに臭いがないのか」と驚かれるそうだ。

 開店前から待つ客もいて、名護市や南城市から足を運ぶ常連客もいるという。浦崎さんは「店を続けられているのはお客さんのおかげ。これからも新鮮な魚をおいしく提供したい」とほほ笑んだ。(中部報道部・伊集竜太郎)=金曜日掲載

 【お店データ】営業時間は午前11時半から。完売次第終了。月曜定休。電話098(977)7783

「鮮度がこだわり」と話す浦崎重雄店長=14日、うるま市・味華
海鮮食堂「味華」

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