“雪”のせいで撮影困難に?クリスマス映画の決定版『ホーム・アローン』制作秘話

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12月22日は、クリスマス映画の定番『ホーム・アローン』が放送された。家族旅行に置いてけぼりにされてしまったケビン少年。彼がひとりぼっちでいる家に泥棒たちが忍び込もうとして…。いたずらの天才ケビンは、あの手この手の仕掛けでピンチを切り抜ける…!?

1991年に日本で全国一斉公開された本作。実はこの年は映画が大豊作で、日本で公開された映画は『トータル・リコール』『ターミネーター2』『ゴッドファーザーPARTⅢ』『羊たちの沈黙』『おもひでぽろぽろ』『ゴジラVSキングギドラ』『釣りバカ日誌4』などなど…。そんな大作ひしめく中、『ホーム・アローン』は『ターミネーター2』に次ぐ2位の配給収入を記録したのだ。

この作品の演出について、クリス・コロンバス監督は、「ぼくはクリスマス映画を撮りたかった。クリスマスを背景にした映画が好きなのは、視覚的にすてきだからだ。クリスマスの映画なら、雪を見てもあたたかいものを感じる」と語っている。ところが90年2月にシカゴ郊外で開始された撮影は、その“雪”に苦労させられたようだ。

記録破りの雪嵐により、スタッフは375トンもの本物の雪を除雪しなければならない上、到着するはずだった俳優が悪天候で足止めをくらいシカゴ入りできず…。連日ひっきりなしに何かが起きた状況だったそうだ。

さらには温波の到来で、今度は雪を出したり引っ込めたりの繰り返し。撮影7週間の間に、かき氷360トン、雪毛布6250ヤード、泡1万1000ガロン、ポテト・フレーク6000ポンド、ミニファイバー1000ポンド、ポリウレタンの雪900ポンドを降らせたのだとか。

そんな苦労もあって撮影された『ホーム・アローン』は時を超えても支持され続けている名作。今月1日(現地時間)には、ハリウッドスターたちの名前が彫られた星形のプレートが並ぶアメリカの有名な観光地『ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム』に、主演のマコーレー・カルキンが長年ポップカルチャーを盛り上げた功績から星を刻んだ。

もはや、クリスマスと言えばこれ!ともいえる、色あせない大ヒットコメディー映画の決定版。これを見ずしては、年を越せない…!?

【ストーリー】
ケビンの家では、伯父さんの転勤にともない、パパにママ、姉2人兄2人と一緒に、パリへ家族旅行をすることになり大忙し!おまけに、いとこたちも含めて総勢15人の大移動に。出発の日の朝、あわてて家を出たママは飛行機の中で何かを忘れたことに気付く。

それは8歳の息子ケビンだった!両親は、あわてて家に引き返そうとしたが、あいにくクリスマス休暇で飛行機はどこも満席。一方、ひとり残されたケビンは、誰もいない家で思いっきり自由を満喫していたのだった。

そして、ひとりで買い物に出掛けた時、前科のある殺人鬼だという噂(うわさ)の、隣に住むマーリー老人に会う。びっくりして逃げ出すケビンの前に、ハリーとマーブという怪しい男の影が…。彼らは、留守中のケビンの家をねらう強盗だったのだ!!

『ホーム・アローン』(1990 米)
監督:クリス・コロンバス
脚本/製作:ジョン・ヒューズ
製作総指揮:マーク・レビンソン、スコット・ローゼンフェルト、タークィン・ゴッチ
撮影:ジュリオ・マカット
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演 ()内は声の出演
ケビン:マコーレー・カルキン(矢島晶子)
ハリー:ジョー・ペシ(青野武)
マーブ:ダニエル・スターン(江原正士)
ピーター:ジョン・ハード(有本欽隆)
マーリー:ロバーツ・ブロッサム(清川元夢)
ケイト:キャサリン・オハラ(鈴木弘子)
リニー:アンジェラ・ゴーサルズ(神代知衣)
バズ:デビン・ラトリー(高木渉)
フランクおじさん:ゲリー・バンマン(富田耕生)
ミーガン:ヒラリー・ウルフ(ならはしみき)
ガス・ポリンスキー:ジョン・キャンディ(屋良有作)
ジェフ:マイケル・C・マロンナ(伊倉一寿)
ヘザー:クリスティン・ミンター(水谷優子)
ソンドラ:ダイアナ・キャンビーヌ(堀越真己)
ロッド:ジェディダイア・コーエン(沼田祐介)
フラー:キアラン・カルキン(山田妙子)
トレイシー:センタ・モージズ(中沢みどり)
ブルック:アンナ・スロットキー(鈴鹿千春)
レスリーおばさん:テリー・スネル(片岡富枝)
ミッチ・マーフィ:ジェフリー・ワイズマン(渡辺久美子)
ギャング1<ジョニー>:ラルフ・フーディ(田中康郎)
ギャング2<スネイクス>:マイケル・グイド(幹本雄之)
空港の女:ビリー・バード(堀越真己)

写真提供:(C)日テレ

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