【レビュー】引いて出す式がちょっと楽しいボールペン『トプルB』の使い心地

親指でノックして芯を出す独自機構。以前シャープペンシルの「トプルS」を紹介したが、そのボールペンバージョンが『topull B(トプルB)』だ。

新しいペン先の出し方をしたい、文房具改革派のための引いて出す式ボールペンのネコの爪感

サンスター文具『topull B(トプルB)』(0.5mm・油性・黒・税込396円・発売中)はシャープペンシル「トプルS」の血統を引き継ぐ、引いて出す式ボールペンだ。「トプルS」を気に入ったユーザーにとっては、脱ノック式と思ったら、ボールペンを使用するときはやはり従来からの"持ち替えて親指でノック"するしかない現実にストレスを感じていたはずだ。

筆者も最初は苦労したものの、「トプルS」に慣れると手首を返して親指を使ってノックするのがおっくうになったから、どれだけ人間は面倒くさがりなんだと思った次第。

せっかく慣れた2本の指で引いて出す、トッププル構造「トプルS」の引いて出す式。しかしこの小手先が覚えた技術は、他に使い道が無い。従来からあるノック式ボールペンを使ったときには、なんか後戻りするようなモヤモヤ感を抱いてしまった。

ニッチな気もするが、そうした引いて出すトプルテクニックを無駄にせずに済むのが、このポールペンバージョンの『topull B(トプルB)』だ。

本体は軽く、ほどよく粘るインクの書き味はなめらかで、ボールペンに求める機能は申し分なし。使い方のコツは、人差し指と中指を先端メカニカル部分に引っ掛けて、軽く親指で本体をホールドしながら、手のひらをキュッと収縮させる感じだ。それでペン先を出したりしまったりできる。さながら猫の肉球から爪を出させてみるような楽しさがある。

持ち替えて親指を使わなくて済む、ほんの何センチかの労力の節約ができるということ。ここにユーザーとして価値を見出せるかどうかがポイントである。 ノック式は面倒で、ペン先をしまわないでカバンの中やポケットの中に入れ、手を汚してきた歴史を重ねてきた筆者にとっては、ついついメカニカルな動きが新鮮で、いつもより余計にペン先をしまいたくなるのは画期的だ。

本体ボディのカラーバリエーションはブラック・ネイビー・レッド・ホワイト・ブルー・ベージュ・ミント・バイオレットの全8色から選べる。 入手は全国の文具店や量販店、オンラインショップなどで可能だ。

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