ヤサイラーメン三十二匁(さんじゅうにもんめ)〜 名物「野菜らーめん」は香ばしい炒め野菜がてんこ盛り盛り!1人でも子連れでも行きやすい店

ラーメンはおいしいですが、どうしても塩気や脂が多くしつこいイメージがありますよね。

野菜が多ければヘルシーに食べられそうな気がしませんか?

福山市には、野菜がたっぷりの「野菜らーめん」が名物の店があるのです!

それが「ヤサイラーメン 三十二匁(さんじゅうにもんめ、以下 三十二匁)」。

とにかく野菜の種類も量も多くてボリューム満点!
しかも香ばしく炒められていて、食欲も増します。

無料で「野菜増し」もできるのでお得です。
また味も、鶏そば・牛骨・豚骨と選べるのも魅力。

そんな野菜らーめんが人気の三十二匁について、人気の秘密や店のこだわりなどを紐解いていきます。

ヤサイラーメン三十二匁とは

三十二匁は、福山市東部の南蔵王町にあるラーメン店です。

フレスタ蔵王店やププレひまわり蔵王店などがある、ショッピングモールの敷地内にあります。

そのため、買い物ついでに立ち寄れるのが魅力です。

三十二匁は2004年(平成16年)に創業した、約20年の歴史があるラーメン店。

とくに炒め野菜がたっぷりと載った「野菜らーめん」は、長年人気の看板メニューです。

福山市東部はラーメン激戦区ですが、三十二匁は激戦区の中で長く営業しています。

三十二匁は、モール敷地内の東寄りに並ぶ建物のもっとも南側に位置しています。

なお駐車場はショッピングモール内共用なので、敷地内のどこに停めても構いません。

三十二匁の店内には、カウンター席と小上がりの座敷とがあります。

カウンター席は、全部で7脚です。

座敷は3卓。
子連れにはうれしいですね。

幼児用のイスがあるのもポイントです。

また座敷には塗り絵が置いてあるので、待ち時間に遊ばせられます。

幼児用の食器類もそろっています。

家族連れにはうれしいサービスですね。

ほかにも髪が長い人向けに、ヘアゴムも置いてありました。

メニュー紹介

2023年(令和5年)12月時点の情報。価格は消費税込

三十二匁の基本的なラーメンは、鶏白湯スープの「鶏そば」、牛骨スープの「牛骨らーめん」、豚骨スープの「とんこつらーめん」の3種類です。

さらに3種類それぞれに、基本のラーメンのほかに「野菜らーめん」「チャーシューメン」のバリエーションがあります。

それ以外のラーメンとして「トマトラーメン」「濃厚鶏つけ麺」「和風ゆず塩らーめん」などがあり、さらに時季限定のメニューも。

トッピングやサイドメニューも充実。

お子様向けメニューもあるのは、家族連れにうれしいですね。
平日限定のランチセットもあります。

日替わりセット内容は、店頭や券売機のところなどに掲示されています。

なお三十二匁は、事前に食券を購入するスタイルです。

入口をくぐって目の前にある券売機で、食券を購入してください。

イチオシ・人気のメニュー

たくさんのメニューがそろう三十二匁。

そのなかから、店のイチオシや利用者から人気のメニューを紹介します。

野菜らーめん「野菜鶏そば」

野菜らーめん」は、三十二匁で長年にわたり愛されている看板メニュー。
非常にリピーターが多いラーメンです。

ベースとなるラーメンによって、以下の3種類があります。

  • 野菜鶏そば(950円)
  • 牛骨野菜らーめん(950円)
  • とんこつ野菜らーめん(1,000円)

ほかに時季限定で「味噌野菜らーめん」が登場することも。

三十二匁では、野菜らーめんの野菜の量を「並」か「増し」か選べます
しかも「増し」にしても価格は変わりません

さらに100円プラスで「増し増し」に、200円プラスで「増し増し増し」にできます。
以降、100円追加ごとに可能な限り野菜増しが可能です。

ちなみに無料で、野菜少なめもできます。

取材時は、野菜を「増し」にして注文しました。

「増し」なので量が多いと予想はしていましたが、実際に見てみると予想を超えるボリューム感!

しかも、とても香ばしい匂いが漂い、一気に腹が減ってきます。

野菜らーめんのこだわりについては、インタビューで詳しく語られていますので、ぜひ読んでみてください。

具材は非常にバラエティーに富んでいます。

  • キャベツ
  • 太モヤシ
  • ニンジン
  • ニラ
  • トウモロコシ
  • キクラゲ
  • カマボコ
  • ネギ
  • フライドオニオン

白濁した鶏スープは、まろやかな甘味とうまみ、適度な塩味とともに、炒めた野菜の香ばしさや甘さが混じり、絶妙なハーモニーに。

そこにかすかなピリ辛感がやってきて、たまらない味わいになります。

中太の麺は、野菜のシャキシャキ感に負けないコシの強さで、スープとの相性もバッチリです。

ボリュームがあるのではと感じましたが、野菜中心なのでヘルシーで、意外とペロリと平らげてしまいました。

同じようにご年配のかたでも、野菜ラーメンをペロリと食べてしまうことが多いそうです。

牛骨チャーシューメン

牛骨チャーシューメン

チャーシューメン」も野菜ラーメンと同じく、スープによって3種類があります。

  • チャーシュー鶏そば(1,050円)
  • 牛骨チャーシューメン(1,050円)
  • チャーシュー豚骨(1,100円)

野菜らーめんは鶏そばが一番人気でしたが、チャーシューメンでは「牛骨チャーシューメン」が一番人気です。

牛骨らーめんは名前のとおり、牛の骨でダシをとったラーメン。
鳥取県伯耆(ほうき)地方や、山口県下松市周辺などが有名です。

そのため福山市周辺で牛骨らーめんが食べられる店は、大変希少だと思います。

三十二匁のチャーシューメンは、運ばれてきてつい写真に収めてしまいたくなるほど印象的。

まるで花びらのように、丼の円周に沿ってたくさんのチャーシューが並べられているのです!

また、キクラゲやネギも多めです。
ほかには、フライドオニオンが入っていました。

スープは、透明感のある薄茶色をしています。

飲むと甘味と塩味が感じられ、そして牛のコクのある味わいがグッと濃縮されたような風味がします。

しつこいようで、意外とスッキリとしていて食べやすい味わいです。

麺は、細麺のストレート。

スープと細麺の相性も良く、スルスルと食べ進められます。

チャーシューは、赤身と脂身が半々くらいの割合です。

赤身はプリプリ、脂身はプルプルとしていて甘味があります。

たっくさんチャーシューが入っているので、食べたあとに「肉を食らったぞ」という気持ちになりました。

チャーシューメンはチャーシューが好きな人はもちろん、肉をシッカリと食べたい人におすすめです。

トマトラーメン

トマトラーメン」(1,100円)は、とてもめずらしいラーメンで三十二匁のオリジナルメニューです。

名前から味も見た目も想像ができませんよね。

トマトラーメンは名前のとおり、中にトマトがドカッと入っていて、インパクトが抜群です。

さらに、溶き卵とチーズも入っています。

ほかの具材にはカイワレ、そしてラーメンにはめずらしいブロッコリー。

スープは赤く、一見するとミネストローネのよう。
ベースは牛骨スープだそうです。

スープにはややとろみがあり、飲むとさわやかなトマトの甘味と適度な酸味が感じられます。

そしてチーズと溶き卵のトロッとした舌触りと、チーズのまろやかな風味。

麺は中太。
スープに負けない力強さがあり、スープがよく絡んでモッチリとした食感を楽しめます。

なお提供時に、ラーメンとともにハバネロペッパーソースとライスボールが付属します。

好みでハバネロペッパーソースをかけるのも、おすすめだそう。

またスープが残ったあとに、ごはんを入れてリゾット風にして食べるのもおいしいです。

チリマヨからあげ

鶏のからあげは人気のサイドメニューで、「からあげ」と「チリマヨからあげ」の2種類があります。

さらに、それぞれ2個盛と5個盛がラインナップ。

取材時は、チリマヨからあげ 5個(650円)を注文しました。

チリマヨからあげは、衣にチリソースがまぶされており、さらに上からタルタルソースがかかったものです。

食べると衣はカリッとしていて、甘味とともにほど良いピリ辛感がします。

そこにタルタルのまろやかな甘味とほのかな酸味が加わり、調和しました。

さらに中の鶏肉は、プリッとしていてジューシーです。

ついもう1個食べてしまうほど、やみつきになる味わいでした。

ギョーザ

「ギョーザ」(400円)も定番のサイドメニューで、チャーハンやからあげとともに人気があります。

なお、ギョーザは5個盛です。

食べると、たしかに中にはシッカリと味が付いていて、そのままでも十分においしいです。

ジューシーで肉感が味わえます。

ヘルシーでボリューム満点の名物・野菜ラーメンが人気の三十二匁。

代表の大本浩貴(おおもと ひろき)さんへインタビューをしました。

ヤサイラーメン三十二匁の代表・大本 浩貴さんにインタビュー

代表:大本浩貴さん

ヘルシーでボリューム満点の名物・野菜ラーメンが人気の三十二匁(さんじゅうにもんめ)。

代表の大本浩貴(おおもと ひろき)さんへインタビューをしました。

小さなころから無類のラーメン好き

半チャーハン(過去の訪問時に撮影)

──開業の経緯を教えてほしい。

大本(敬称略)──

三十二匁は、先代の代表が2004年(平成16年)に創業しました。

店名は鶏そばなどで使っている太麺の重さが、32匁(=120g)だったからだそうです。

当初は鶏白湯(とりパイタン)スープの鶏そば専門店で、そのバリエーションとして「野菜らーめん」が生まれ、看板メニューになりました。

創業時は現在のモールの隣接地にオープンしており、2009年(平成21年)ごろにショッピングモールができる際に、敷地内へ移転しています。

いっぽう私は小さなころからラーメンが大好きで、社会人になったらラーメンに携わる仕事をしたいと考えていました。

学校卒業後、ラーメン店やうどん店をチェーン展開している会社へ入社。
もちろんラーメン店への配属を希望しましたが、会社の都合でうどん店へ配属されました。

そこでは早い段階で店長を任されるなど、飲食店運営のノウハウを学べたのはありがたかったですね。

しかし、しだいに当初の希望だったラーメン店への配属希望が強くなってきました。
希望は出していたものの、なかなか配属されません。

いつまでも待っていては時間がもったいないと感じ、退職してラーメンの仕事を探すことに決めました。

ただ思った以上に、ラーメン店の正社員の仕事が少なかったのです。

そこでまずは非正規社員で働き、そこから正社員を目指すことに予定を変更します。

そして見つけた仕事が、この三十二匁でした。

独立開業が夢だったことから、先代より事業を承継

お子様セット(過去の訪問時に撮影)

──社員として入社し、その後に代表になった経緯は?

大本──

三十二匁では、最終的に店長を任されるまでになりました。

入社から7年ほど経ったころ、先代から、この三十二匁の事業を承継しないかと提案をされたんです。

先代の会社は飲食店以外の業務もおこなっている企業だったのですが、飲食事業からは撤退することになったのが理由でした。

私は先代にいつかは独立開業してみたいという希望を話したことがあったことと、三十二匁は長く営業していてファンも多いことから、店長の私に声をかけてくれたんです。

店長として三十二匁の運営やメニューなどはわかっていますし、なによりファンが多い店だというのが大きいですね。

一から開業することを考えたら、非常に有利な条件だと思います。

ですから三十二匁の事業を購入し、承継することに決めました。

承継後の変化は小さいが、名物・野菜らーめんを強く打ち出すように

──店長として切り盛りするのと、代表として切り盛りするのと違いはある?

大本──

やることは同じでも、視点が変わりましたね。

店長時代は数日先、1週間先、1か月先というように短い期間で考えていたと思います。

代表になり、半年後や1年後、数年後などを見据えて考えるようになりました。

あとは原材料の動向など、前以上に社会情勢や政治・経済に敏感になったと感じています。

──事業承継後、変えていったところは?

大本──

基本的に、大きな変更はおこなっていません。

いきなりガラッと変わったら、いままでのお客様が驚きますから。

むしろ、事業承継したのがわからないくらいのほうがよいと思います。

ただし少しだけですが、変更点はあるんです。

それはメニューの打ち出しかた

先代のとき、野菜らーめんという人気メニューが生まれても、ドンドンと新しいメニューに挑戦していきました。

周辺はラーメン激戦区なので、積極的な姿勢でないと競合に勝てないということだと思います。

結果としてメニューも増え、牛骨ラーメンやトマトラーメンなどといったメニューが増えました。

いっぽうで私は「三十二匁といえば、これ!」といった個性がわかりにくくなったという気がしていたんです。

そこで、いろいろなメニューがあるけど、三十二匁の一番の看板は「野菜らーめん」だということをわかりやすく打ち出すことにしました。

実は店名をほんの少し変えていて、前の「らーめん 三十二匁」から、承継後は「ヤサイラーメン 三十二匁」になっています。

「ヤサイ」の3文字を追加しました。

野菜らーめんは食感と香ばしさを大事にし、炒めかたにこだわりを

──看板メニューである野菜らーめんのこだわりは?

大本──

一番は、野菜の炒める順番をちゃんと考えてつくっていることですね。

火の通りやすさを考慮し、食感香ばしさが絶妙なバランスになるようにしているんです。
一杯ずつ野菜を炒めていますので大変ですが、おいしくつくるためにこだわっています。

炒め油としてネギ油を使い、風味付けにほんの少しだけニンニクショウガが入っています。
味付けは、軽く塩コショウ。

あと隠し味として、青トウガラシ粉の油を入れているのもポイントです。
ほんのりとですが、ピリ辛さが感じられてアクセントになります。

なお、辛さは調整できます。
無辛も可能ですので、事前にお知らせください。

先代の良い点を残しつつ、新たな挑戦も視野に

──今後の展望ややってみたいことがあれば、知りたい。

大本──

看板として野菜らーめんを守りつつ、ほかのラーメンを強化していきたいですね。

牛骨ラーメンもファンが多いので、牛骨ラーメンを進化させるのもおもしろいかもしれません。

あとは限定ラーメンとしていろいろ試作をしてみて、評判が良いものをレギュラー化するなどもしてみたいです。

地元の名産を使ったラーメンなども、おもしろいかなと思っています。

先代のときの良い部分は今後も残しつつ、自分らしさを出しながらさまざまな挑戦をしていきたいですね。

1人でもファミリーでも行きやすいヤサイラーメン三十二匁

三十二匁はショッピングモール内にあるので寄りやすく、駐車場も広いのが魅力的。

さらに店内は座敷があり、子連れなどファミリーでも安心な店です。

そしてなんといっても、ヘルシーで香ばしい野菜らーめんは、味も見た目も満足できる名物!

三十二匁の野菜らーめんを一度味わってみては?

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