一時心停止に陥ったルートンDFロッキャーが無事退院 今年5月にも試合中に昏倒、今回との因果関係はない模様

写真:ボーンマス戦で昏倒したルートンのロッキャー

現地時間12月16日に行われたプレミアリーグ第17節のAFCボーンマス戦で心停止を起こしたルートン所属のウェールズ代表DFトム・ロッキャーが、20日に退院した。

ロッキャーは、ボーンマスの本拠地『ヴァイタリティ・スタジアム』で行われた一戦に先発出場したものの、59分にピッチ中央で突然倒れ込み、一時心停止に陥った。すぐさま試合は中断され、両クラブのメディカルスタッフが応急処置を実施。ピッチから運び出される頃に意識が戻ったロッキャーはスタジアム内で治療を受け、その後病院へと搬送された。なお、アクシデントによって選手たちがショックを受けたこともあり、試合はそのまま中止となった。

ルートンのクラブ公式サイトは「私たちのキャプテンであるトム・ロッキャーが20日に退院し、快適な自宅でリハビリを開始したことを報告でき、感謝している」と発表。ロッキャーの退院を公表すると同時に、病院へと搬送されたロッキャーに施された処置などについても言及した。

「今回の心強いニュースは、トムが再発を防ぐための植込み型除細動器(ICD)装着手術を19日に行い、無事成功したことを受けてのものである」

「クラブ、トム、そしてトムの家族は、この機会を利用してボーンマスのサポーター、クラブ関係者、特にメディカルスタッフ、そしてピッチ上で最初にトムの異変に気付いたフィリップ・ビリングに心からの感謝を送りたい」

「ボーンマスのメディカルスタッフと地元の救急隊員の活動、そして病院スタッフによる専門的な処置がトムに回復の機会を与えてくれたのであり、私たちは彼らに感謝している」

ルートンのクラブ公式サイトは「当然のことながら、先週末に起こった出来事は、目撃したすべての人々を驚かせ、衝撃を与えた」と当時を振り返りつつ、次のように記述した。

「EFLチャンピオンシップ(イングランド2部)プレーオフ決勝以来、トムとクラブが受けてきた臨床上のアドバイスは、あらゆる段階で関与してきた最も有名な心臓の専門医と、サポートする多分野のコンサルタントのチームによって行われてきた」

「今週行われた検査により、トムがボーンマス戦で経験した問題は、5月に患った心房細動とは異なることが判明したことが確認できた」

今年の5月27日、プレーオフ決勝でコヴェントリーと対戦した際にも、ロッキャーは試合開始から12分後に意識を失いピッチに倒れ込み、病院へと搬送されている。クラブは、プレーオフ決勝の件と今回の昏倒との因果関係がないことを明確にした。

最後に、クラブは「私たちはキャプテンの“ロックス”(ロッキャーの愛称)をとても誇りに思っており、チームメイトやサポーターを鼓舞する彼のリーダーシップがピッチ外からも継続されることを確信している」とつづっている。

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