教育勅語使用は「不適切で違憲」 研修資料掲載、広島市長に抗議文

広島市役所を訪れ、市幹部(右)に抗議文を手渡す広島県平和運動センターの担当者=22日午前

 広島市の職員研修で、松井一実市長が戦前の「教育勅語」の一部を研修資料に使用している問題で、自治労広島県本部など5団体は22日、市役所を訪れ、松井氏宛てに「不適切で違憲」とする抗議文を市幹部に手渡した。

 抗議文は「公務員である市長が公務員である職員の研修に、日本国憲法の理念に相いれない教育勅語を引用するのは全くもって不適切だ」と非難した。

 別の市民団体も市役所を訪れ、教育勅語の使用撤回を求めた。記者会見した広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(79)は「(内容の)一部であっても、国民が戦争に加担するように書かれている教育勅語から引用すること自体が間違っている」と断じた。

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