先週から一転気温急降下 寒暖差大で体調不良の患者が増加

先週土曜日(12月16日)の20℃越えから今週一気に冷え込んだ都内の気温。この寒暖差に体調を崩している人も多いのではないでしょうか。世田谷区にある寒暖差による体調不良を扱うクリニックでは今年、例年以上に多くの患者が受診しているようです。

12月21日)の都心の最低気温は4.7℃。ただ、強い風が吹き数字以上に寒さを感じさせる朝となりました。先週土曜日(16日)、12月だというのに20℃を超えた都心の最高気温は、今週一気に下がりやっとこの時期らしい気温に。最低気温も急降下して火曜日(12月19日)には3℃ほどと厳しい寒暖差となっています。この寒暖差に街からは…

「寒いです。刺すように寒いです。(寒暖差を)感じます、すごい、体調崩しやすくなってます」「寒かったり暑かったり暖かかったりやったんで、やっぱ風邪ひきやすいので気を付けてます」

一方、一日の寒暖差に困惑する人も…

「昼と夜(の気温が)だいぶ変わりますよね」「昨日の夜すごい寒くて、これにもう一枚上に着てたんで、すごく寒く感じましたね」「夜になるとやっぱりダウンを着とけばよかったなとかがあるんですけど、日中暑くて着てられなかったりしてなかなか難しいですね」

街からは体調不良を訴える人が相次ぎました。

「鼻水が出たりとか、頭痛とか、そういったことに今悩まされております」「体が重い感じがします、朝起きた時に、怠いというか重い」「急に暖かくなったり寒くなったりするからそのせいで咳出るなと感じてます」

世田谷区にある寒暖差疲労外来を設置するクリニックでは、今年、寒暖差が原因とみられる体調不良の患者が増えているといいます。

久手堅医師:「全体としては今年のシーズンで1.2,3倍だと思うんですけど、増えてるような感じはありますね」

久手堅医師によりますと、一日の寒暖差が7℃以上になると体温調整に使うエネルギー消費が大きくなり、体調の不調が出やすくなるということです。今月、一日の寒暖差が7℃以上となった日は12月21日までで17日間と8割を超えています。

久手堅医師:「温度差で体調不調が出ることを寒暖疲労と言うんですけど、症状として一番出やすいのはだるいとか、倦怠感。あとは頭痛肩こり、めまい、それ以外気、分的な不調だとか人によってはアレルギーの症状、咳が出たりとか、鼻水が出たりとか症状は多岐にわたります」

寒暖差による体調不良に対し、久手堅医師に対策を聞きました。

久手堅医師:「自律神経が関係しているので、生活習慣がリズム正しい方がいいので夜ちゃんと寝て。あとは適度な運動」

寒暖差による体調不良など気象病に詳しい久手堅医師に体調不良を防ぐために、気を付けることを聞きました。

まず、細かく体温調整がしやすい、服装を選ぶこと。例えば、長袖1枚にコートだけ羽織ると調整しにくいので、間に挟めるカーディガンなど用意するとよいということです。

続いて2つ目は入浴習慣を付けることです。体が温まることで血流が良くなり、睡眠の質も上がります。

さらに、腸の健康を考えた食事も重要になってきます。どういうことかというと腸内環境を整えることで自律神経も安定して不調が出ずらくなるということですヨーグルトや納豆とかがおすすめです。

最後に、適度な運動です。軽い体操やストレッチなど、日頃から運動して体温を上げたり下げたりすることで体温が調整しやすくなると話してくれました。

そしてこの時期、寒暖差による体調不良と合わせて心配なのが感染症です。東京都は12月21日、主に子どもが感染して、発熱やのどの痛みがでる「溶連菌感染症」の一種、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の症者が初めて警報基準を上回ったことを発表しました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は数日間の潜伏期間のあと、突然の発熱やのどの痛みなどの症状が出ます。警報が基準を上回ったのは、統計を取り始めた1999年以降初めてです。

© TOKYO MX