【MLB】ヤンキースは山本由伸の獲得に失敗 米記者「ヤンキースはプランBを検討していた」

写真:ドジャースと12年総額3億2500万ドルで契約した山本由伸 ©︎Getty Images

日本時間12月22日、オリックス・バファローズからポスティングシステムでのMLB移籍を目指していた山本由伸が、ドジャースと12年総額3億2500万ドルで契約した。投手としては、ゲリット・コールの3億2400万ドルを超え、最高額の契約となった。そんな中、山本を獲得できなかったヤンキースが次に向かっていると、ブライアン・ホック記者がMLB公式HP『MLB.com』で報じている。

ヤンキースはこれまで山本獲得に積極的な姿勢を見せていた。今年の9月にはGMのキャッシュマン氏が自ら来日し、山本の登板を視察していた。その際に山本がノーヒットノーランを達成したことで、ヤンキースサイドが山本を獲得したいという気持ちが高まったのは間違いないだろう。

ホック記者は、ヤンキースが山本獲得に手応えを感じていたものの、「プランBも検討していた」とコメントしている。ジョーダン・モンゴメリーやフランキー・モンタス、ブリュワーズのコービン・バーンズとのトレード、山本と同じくポスティングでMLB移籍を目指している今永昇太の獲得などにも気を配っていたという。

山本と代理人であるジョエル・ウルフは、12月11日にブーン監督やキャッシュマンGM、球団社長や投手コーチなどを含むヤンキース関係者とハリウッドで面談をしていた。ブーン監督は山本について、「彼は特別な男であり、非常に自信にあふれている。堅苦しくない雰囲気で話すことができてよかったし、楽しかったよ」とコメントした。また、ブーン監督はヤンキースのGM特別アドバイザーを務める松井秀喜氏が山本のためにビデオメッセージを送ったことを明かしている。また、背番号18も用意していたという。いかにヤンキースが山本獲得に本腰を入れていたのかがわかる。

しかしながら、山本はヤンキースとは異なるユニフォームを着ることになった。ブーン監督は山本との面談で「彼が“偉大になりたがっている”ということが伝わってきた」という。さらにブーン監督は「山本とコールの間には、ピッチングや体、成功するための方法など、どれだけ献身的で規律正しく、情熱を注ぎ込んでいるのかという点で似ているところがある。性格や人間性は違うが、技術に対する執着心は伝わってきた」とコメントしている。

ホック記者は最後に「今後、ヤンキースのメンバーは山本の技術を対戦相手として見ることになる。ドジャースは6月7日から9日の3連戦でヤンキー・スタジアムを訪れる予定だ」と伝えている。

契約を見てもわかるとおり、山本には大きな期待がかけられている。どのような結果を残すのか、新シーズンの開幕が楽しみである。

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