宮田莉朋が神奈川県の黒岩祐治知事を訪問。SF、GT500のダブルチャンピオンを報告

 12月22日、神奈川県横浜市中区にある神奈川県庁本庁舎で、2023年に全日本スーパーフォーミュラ選手権、そしてスーパーGT GT500クラスではau TOM’S GR Supraをドライブし、両シリーズでのチャンピオンを獲得した宮田莉朋が、神奈川県の黒岩祐治知事を訪問し、両シリーズでのチャンピオン獲得を報告した。

 宮田は神奈川県逗子市出身で、現在も横浜市に住むなど神奈川県でずっと暮らしてきた。そんな宮田が2023年、スーパーフォーミュラとスーパーGTの両シリーズでのチャンピオン獲得という快挙を成し遂げ、結果を黒岩知事に報告した。

 この日は年の瀬の多忙なスケジュールのなか、黒岩知事をはじめ神奈川県の三枝茂樹スポーツ局長、矢島裕久スポーツ局スポーツ課長、またスーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーション(JRP)の上野禎久社長、永野進取締役が同席した。

 まずは上野社長から「今年、神奈川から日本一速いドライバーが誕生しました」と黒岩知事へ紹介されると、「スーパーフォーミュラ、スーパーGTという日本の最高峰シリーズでダブルタイトルを獲るのは自分が5人目、そのなかでも最年少で獲得できたので、今年は素晴らしいシーズンになりました」と宮田がチャンピオンを報告した。

「僕はずっと逗子で生まれ育ち、今は横浜に住んでいますが、神奈川はたくさんの素晴らしい選手の出身地です。僕は来季海外でレースを戦うので、しっかりと日本の良さをアピールすることができればと思っています」

 これを受け、黒岩知事は「チャンピオンおめでとうございます。私は12年間知事をやっていますが、こうしてレーシングドライバーの方が報告に来られるのは初めてです。素晴らしい快挙だと思います」と祝福した。

 黒岩知事はもともとフジテレビの記者、キャスター出身だが、フジテレビ在籍時にF1の中継が始まり、かつて放映されていた『なんてったって好奇心』という番組のなかで、F1を取り上げたことがあったという。その中で、F1の安全性向上に寄与したシド・ワトキンス博士の救急医療を取材したことがあり、モータースポーツには「親しみをもっています」と語った。

「ぜひ日本の頂点を極められ、世界へ挑戦する神奈川のドライバーとして頑張っていただきたいと思います」

 訪問は短時間ではあったが、和やかな雰囲気のなかで行われた。「今回、JRPさんにこの機会を作っていただきましたが、レーシングドライバーという存在を知っていただき、こういう機会がもっと増え、皆さんにもモータースポーツを知っていただけたらと思います」と宮田は訪問後語った。

 年末ながら、来季への海外挑戦に向け、ここ数日でスケジュールをこなし、1月からはいよいよ引っ越しやテストなどに臨んでいく宮田。そんな多忙の中ながら、今日はしっかりと黒岩知事へ報告を済ませた。

「僕が言うと少し生意気かもしれませんが、モータースポーツでも、例えばアメリカでしたらNASCARで優勝したり、インディ500で優勝したらホワイトハウスに呼ばれたり、ヨーロッパなら国がドライバーを支援したりしていますよね。そのくらいになって欲しいと思っています」

 なおここ1〜2年、スーパーフォーミュラではドライバーや監督のこういった地方自治体への訪問が増えているが、「我々のスポーツは地域の皆さんに支えていただくことがとても価値があると思っていますし、しっかりと理解していただき、こんなに素晴らしいアスリートが神奈川県から誕生していることを皆さんにアピールしたい」と上野社長はその狙いを語った。

神奈川県の黒岩知事にダブルチャンピオンを報告する宮田莉朋
宮田のヘルメットを興味深そうに眺める黒岩知事。宮田が捨てバイザー等を説明した。
神奈川県の黒岩知事にダブルチャンピオンを報告した宮田莉朋とJRP上野禎久社長、永野進取締役。最後は『一番』ポーズで。

© 株式会社三栄