東芝の島田社長「データで稼ぐ」 新体制、デジタル化を徹底

合同インタビューに応じる東芝の島田太郎社長

 東芝の島田太郎社長(57)は新たな経営体制が発足した22日、共同通信などのインタビューに応じ「社内外で徹底したデジタル化を行い、データで稼げる会社に変身する」と意気込みを語った。幅広く手がける社会インフラの管理や保守点検といったデータを組み合わせ、社会や産業の課題解決につながる新たな価値を提供する狙い。

 社内の業務改善などを実行するため、専門のプロジェクトを立ち上げたことも明らかにした。こうした社内改革の実践で、本業の稼ぐ力を示す営業利益率を10%まで高める目標を示した。2023年3月期は3.3%だった。

 この日は臨時株主総会を経て、取締役7人が就任した。続投する島田氏を除く取締役は、日本産業パートナーズ(JIP)など買収に関わった国内連合から派遣された。取締役会議長にはJIPの馬上英実社長が、副社長にはJIPの池谷光司副会長が就いた。

 今後、電力やインフラなど主要事業ごとに分かれていた四つの子会社を東芝本体に統合する。本体がパワー半導体や量子技術といった成長領域に経営資源を振り分ける。

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