ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された“うみへび座”の渦巻銀河「MCG-01-24-014」

こちらは「うみへび座(海蛇座)」の方向約2億7500万光年先の渦巻銀河「MCG-01-24-014」です。地球に対してMCG-01-24-014は正面を向ける位置関係にあり、明るい中心部分から伸びる2本の渦巻腕(渦状腕)がはっきり捉えられています。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された渦巻銀河「MCG-01-24-014」(Credit: ESA/Hubble & NASA, C. Kilpatrick)】

MCG-01-24-014では大質量星が起こすタイプの「II型超新星」とみられる超新星「SN 2021dbg」が2021年2月に見つかりました。II型超新星は進化した大質量星内部の核融合反応によって鉄のコア(中心核)が生成されるようになった頃、核融合のエネルギーで自重を支えることができなくなったコアが崩壊し、その反動によって恒星の外層が吹き飛ぶことで爆発に至る現象だと考えられています。

この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」で取得したデータ(可視光線と近赤外線のフィルターを使用)をもとに作成されました。ハッブル宇宙望遠鏡によるMCG-01-24-014の観測は、II型超新星が発生する環境をより深く理解するための研究の一環として実施されたということです。

冒頭の画像は“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として、欧州宇宙機関(ESA)から2023年12月18日付で公開されています。

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文/sorae編集部

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