全国体力テスト 茨城県、男女とも上位維持 中2女子、5年連続3位

■中2男子 50メートル走1位

スポーツ庁は22日、小学5年と中学2年の全員を対象にした2023年度全国体力テストの結果を公表した。茨城県は合計点で中2女子が5年連続の3位。小5女子と中2男子が4位、小5男子が5位で、いずれも5位以内と上位に入った。種目別では中2男子50メートル走の1位など、全32種目のうち31種目で全国平均を上回り、「体力上位県」を維持した。

合計点は小5男女、中2男女でそれぞれ8種目を測定。結果を80点満点で点数化した。

調査結果によると、中2女子は全国平均より2.95ポイント高い50.03点。種目別では上体起こしが22.91回、50メートル走が8.76秒で2位となり、8種目のうち4種目で5位以内に入った。

中2男子は同2.65ポイント高い43.83点で前回から二つ順位を上げた。種目別1位の50メートル走は7.88秒で同0.13秒上回った。上体起こしは26.98回、長座体前屈が46.95センチで3位だった。

小5女子は同3.01ポイント高い57.30点と順位を一つ上げた。種目別では、上体起こしが19.75回、50メートル走9.56秒で2位だった。

小5男子は同1.79ポイント高い54.39点で三つ順位を上げた。上体起こしが20.28回で3位、長座体前屈が36.26センチで4位となった。

県教委保健体育課は、茨城県の児童生徒の体力について「高い水準を維持している。コロナ前の水準には至っていないが、回復の兆しが見られる」と分析した。

茨城県では、1967年から小中高の全学年で県独自の体力テストを実施。学校ごとに目標を設定する「体力アップ推進プラン」にも取り組んできた。

同課は体力上位県を維持できる理由について、「教員や子どもたちの体力向上に対する意識の高まり、日々の取り組みが成果につながった」とみている。

種目別で全国平均を唯一下回ったのは22年度と同じ小5男子ソフトボール投げ。全国平均を0.48メートル下回る20.03メートルで41位だった。

県教委は、ソフトボール投げの能力向上のため、大学教員の協力を得て「投げる動作」に着目したトレーニング方法を各校に周知しており、同課は「来年度の体力テスト結果を注視したい」としている。

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