2050年には3割減の63万人に 和歌山県の推計人口、半減の自治体も

和歌山県紀南地方の市町村、和歌山県の推計人口

 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所(東京都)は22日、2050年までの推計人口を公表した。20年に92万3千人だった和歌山県人口は、50年には63万2千人になるとした。田辺・西牟婁の1市3町では、20年比で43~82%に落ち込む内容になっている。

 20年の国勢調査を基に、5年ごとの30年間を対象に推計した。全国の人口は50年に1億468万6千人としている。20年は1億2614万6千人だった。

 50年の推計県人口は、20年比の約68%。63万2千人のうち、27万6千人が65歳以上で、高齢化率は43%。75歳以上は18万人で、全体の約28%になる。0~14歳は5万8千人、15~64歳は29万8千人としている。

 20年の人口を100としたときの指数では、県の50年は68.5で、都道府県別では9番目に小さい。指数は東京以外の46道府県で少なくなっている。

 印南町以南の12市町村でも減少する。すさみ、串本、古座川、那智勝浦、北山は20年比で5割以上少なくなり、すさみ1620人、串本7188人、古座川1112人、那智勝浦6910人、北山は181人となっている。

 現在はわずかに増えている上富田町については、20年と比べて17%ほど減ると推計している。

 都道府県別に見ると、20年比で50年の人口が増えるとしたのは東京だけ。減少率は最大が秋田で41.6%、最小は沖縄の5.2%。和歌山を含む11県で30%以上減少するという。

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