山本争奪戦に敗れたフィリーズ ウィーラーとの契約延長を目指す

山本由伸の争奪戦において「ダークホース」に挙げられることもあったフィリーズだが、残念ながら獲得することはできなかった。デーブ・ドンブロウスキー編成本部長は「我々は非常に競争力があったと思っている。積極的に動いたし、プレゼンも良かった」とコメント。最終的に山本に対して提示したオファーの詳細には言及しなかったが、「他のことはあまり関係がなく、ただ単に彼はドジャースが好きだったのだと思う」と金銭面の条件などはそれほど山本の決断に影響しなかったとの見解を示した。

フィリーズは今オフ、自軍からFAとなったアーロン・ノラとの再契約に成功。ドンブロウスキー編成本部長は「補強完了」を示唆し、それ以降の補強は補完的なものになるとの見通しを示していた。しかし、エース級の実力を持つ25歳の投手を獲得できるチャンスなど滅多になく、ドンブロウスキー編成本部長は「それが、我々が(山本に)飛びついた理由だ」と山本だけは例外だったことを認めている。先発5枚がすでに揃っている以上、フィリーズが無理をしてまで山本を獲得する必要はなかったが、それでも獲得する価値のある選手だと考えていたようだ。

では、今後フィリーズはどのように動いていくのか。ドンブロウスキー編成本部長は「よりよいチームを作りたい」と話しており、先発・ブルペンを問わず、投手層を厚くするための補強(どちらかといえば補充)を進めていくことになるだろう。また、フルタイムの正中堅手に抜擢する予定のヨハン・ロハスが苦戦した場合に備え、彼をサポートできるようなベテラン外野手の獲得に動く可能性もあるとみられている。

さらに、将来を見据え、もう1つ重要な課題がある。MLB公式サイトでフィリーズを担当するトッド・ゾレッキー記者が関係者から得た情報によると、フィリーズは来季終了後にFAとなるザック・ウィーラーとの契約延長を「最優先事項」と考えているようだ。山本を獲得できなかったからというわけではなく、山本を獲得できていたとしても、ウィーラーとの契約延長を目指すつもりだったという。山本を獲得できなかった以上、ウィーラーとの契約延長が重要になるのは言うまでもないだろう。

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