岩手の冬の魅力発信へ「ひなび」出発 JR東、1月からキャンペーン

雪がちらつく中、JR盛岡駅を出発する新しい観光列車ひなび。復興支援で観光振興をけん引したSL銀河の「後継」として期待される=23日、盛岡市

 岩手の冬の魅力、発信します―。JR東日本が本県を重点販売地域に位置付ける大型観光キャンペーン(2024年1~3月)の開幕セレモニーが23日、JR盛岡駅で行われた。冬季誘客が課題に挙がる県内の自治体や観光団体と連携し、雪国ならではの体験企画などを県外に売り込む。この日は観光列車「ひなび(陽旅)」もデビューし、沿線住民は「観光振興の起爆剤に」と期待を高めた。

 開幕セレモニーの冒頭、盛岡さんさ踊りがキャンペーンの「出発の合図」をした。関係者20人が出席し、県観光協会の谷村邦久理事長は「内陸地域のスノーリゾートや温泉、三陸沿岸の冬の味覚や絶景などの魅力を国内外にPRし、熱い岩手の冬となるよう県民一丸で盛り上げていきましょう」と呼びかけた。利用客に県産米などを配り、早速アピールした。

 本県が単独で重点販売地域に指定されるのは19年4~6月以来。本州一寒い盛岡市薮川地区の氷の洞窟、三陸の日の出クルーズと食を楽しむ旅など15の特別企画を用意し、県外客のおもてなしに総力を挙げる。

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