猫同士の『遊び』と『ケンカ』の見分け方3選 エキサイトしてきたら止めたほうがいい?

1.威嚇やうなり声が聞こえたら「ケンカ」

猫がただじゃれあいで遊んでいるときは、うなり声は聞こえません。猫同士がにらみいながら低い声で「うーっ」とうなるような声が聞こえたら、それは威嚇しています。

最初は猫同士でただ遊んでいただけだったとしても、そのようなうなり声が聞こえたら、すでにケンカに発展していると判断できます。

ちなみに、室内飼いで一緒に暮らしている猫の場合、大半がケンカではなくじゃれあいです。

猫のケンカはそもそも、食べ物や異性の奪い合いという生命維持に関連する理由がきっかけ。室内飼いの猫にはケンカをする理由が無いに等しいからです。

ただし、人間でも遊びがケンカに発展することがあるように、イエネコもじゃれあいのつもりがお互い本気になってしまうこともあります。「シャーッ」とふいたり、普段聞かないような声が聞こえてきたときには、ケンカになっていると思って間違いないでしょう。

2.やさしい「猫パンチ」は「遊び」

猫のじゃれあいは、人間の子供でいう「追いかけっこ」や「戦いごっこ」と似ています。お互いにらみあい、間合いをはかりながら繰り広げる猫パンチも、最初はとてもスロー。爪も出していないので、ケガをすることもありません。

じゃれているときの猫は飛びかかることもありますが、これも遊びの範疇です。人間から見たら、とっくみあいで揉めているように見えますが、遊んでいるときは甘噛みでケガをするほどの攻撃はしません。

噛みつくようなしぐさをしても、猫キックも猫パンチも、猫はじゃれあいの段階では大惨事になることはありません。

とくに子猫は、そのようなじゃれあいの中で、力加減や社会性を身に着けることも多いものです。

さらに猫同士のじゃれあいは、運動不足やストレス解消の役割もあるので、止めずにそっとしておきましょう。

3.表情や全身の様子でも判断可能

ケンカに発展しているときの猫たちは、表情や全身に緊張感がただよっています。

たとえば、耳が平らになったり背中の毛が逆立ったり、シッポの毛がふくれたり、瞳孔が開き黒目の部分が大きくなります。

一方、ただじゃれ合っているだけのときも、猫は興奮しているので黒めが大きくなりがちです。しかし、怒っていたり怯えていたりするときの顔は、耳の角度や姿勢からも判断できます。

飼い主さんならわかるかと思いますが、「おもちゃを追っているときの表情」をしていたら、ただの追いかけっこと判断できます。

エキサイトしてきたら

猫同士のじゃれあいは、運動不足やコミュニケーションにもつながるので、止める必要はありません。

ただし、じゃれあいからケンカに発展する可能性は十分あるので、猫たちが本気になりそうな場合はストップさせましょう。

猫同士を引き離すポイントは、『飼い主さんが直接猫に触らないこと』。猫は興奮状態になっているので、抱き上げようとしたときに、飼い主さんが引っかかれたり噛まれたりすることがあるからです。

その場合は、クッションや布団を猫たちの間に入れたり、猫にバスタオルや毛布をかけて周りを見えなくしたり、大きな音を立てて猫たちの気をそらしたり、1匹だけ他の部屋に誘導するなど、その場に合った適切な方法で猫同士を引き離すことをおすすめします。

まとめ

猫のじゃれあいは遊びの一種ですが、必ずしも猫同士が対等であるとは限りません。片方が遊んでいるつもりでも、片方はいじめられているという状況の場合もあります。

それは立場の弱い猫にとって苦痛な時間でありストレスでもあるため、エキサイトしてきたら、なるべく早めに飼い主さんが見極めてあげる必要があります。

たとえば、「猫パンチもやりあっているのか?」「追いかけるのも一方的ではないのか?」など、両者の様子を見て、逃げられる場所を作っておいてあげるのも大切です。

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