有馬3着タイトルホルダー引退式が行われる…横山和「幸せでした」

12月24日、中山競馬場で最終レース終了後に、タイトルホルダー(牡5・美浦・栗田徹)の引退式が行われた。同馬はG1・3勝、昨年秋には凱旋門賞に挑戦(11着)するなど国内外で活躍。今年の天皇賞・春では競走中止のアクシデントに見舞われながらも、オールカマー(2着)で復帰し、ジャパンカップ(5着)を経て、本日の有馬記念ラストランでは3着と好走した。

引退式には多くの競馬ファンが残り、タイトルホルダーの最後の姿を見届けた。今後は種牡馬として、その能力を受け継いでいく。

栗田徹師「色んな景色を見させてくれた」

タイトルホルダー引退式に出席した栗田徹調教師

●山田弘氏
ーー競走馬として最後のレースとなった有馬記念が終わりました。 今のお気持ちはいかがですか。
「ここにいるチームタイトルホルダーの皆さん、みんな一緒だと思います。まずはラストラン、 無事に走り終えてくれました。ホッとしているということです。それと同時に、もう競走馬としてのタイトルホルダーを見ることができないと思うと、むしろ寂しさがいっぱいこみ上げてきます。でも、ほんとにラストラン頑張ってくれて感謝してます」

●栗田徹調教師
ーー今振り返ってどんな思いでしょうか。
「タイトルホルダーと一緒に過ごした期間、そして共に歩んできた道というのは、本当にいろんな景色を見させてくれました。その中でもいい景色、悪い景色ありましたけども、彼が必ず教えてくれたのは、前に1歩進めと次に進むことを強い走りから教わりました。そしてこの最後のラストラン、有馬記念ではそういう走りを存分に見せてくれて、本当に力強い走りを見せてくれました。これまでファンの皆様、応援ありがとうございます。そして次のステージに向かうわけですけども、次の大きな仕事が待ってますので、背中を押していただければ嬉しく思いますので、またよろしくお願いいたします」

「勝ちたかったというのが本音です」

タイトルホルダー引退式に出席した横山和生騎手と横山武史騎手

●横山武史騎手
ーー菊花賞の時に感じたタイトルホルダーの強さ、走りの印象を改めて教えてください。
「その前のセントライト記念で、直線でどん詰まってしまって競馬にならなかったので、もう菊花賞は思い切って行こうということだけを心がけていました。正直、公式会見でも話していたんですけど、3000mは走りきれないんじゃないか、長いんじゃないかと思っていたんですけど、実際はほんと馬に失礼だったようで、すごくこちらが思っていた以上に体力もありましたし、何よりほんと強かったですね。恐れ入りました」

●横山和生騎手
ーー今日の有馬記念がラストランでした。相棒と走った最後のレース、その走りはいかがだったでしょうか。
「勝ちたかった!っていうのがもう本音です。すいません!」

ーーいえいえ、素晴らしいレースでした。
「勝てなかったですけど、すごいかっこよかったと思います。タイトルホルダーの走り、存分にみんなに見せてあげられたかなと思いますし、寂しいですけど、そこに乗れてすごく幸せでした」

ーーずっと乗ってきて、この馬のどんなところが素晴らしいと改めて感じていますか。
「諦めない気持ち。交わされそうになっても、そこからもう一踏ん張りっていうところができるのが、あの子の素晴らしいところかなと思います」

◆タイトルホルダー 18戦7勝
(牡5・美浦・栗田徹厩舎)
父:ドゥラメンテ
母:メーヴェ
母父:Motivator
馬主:山田弘
生産者:岡田スタツド
馬名の由来:「選手権保持者。父、母父、二代母父がダービー馬なので」

◆主な勝ち鞍
報知杯弥生賞ディープインパクト記念(G2)
菊花賞(G1)
日経賞(G2)22年・23年連覇
天皇賞(春)(G1)
宝塚記念(G1)

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