輪島市停電70戸、孤立10世帯に 県内大雪、けが計13人

孤立化が解消され、車を出すため駐車場から道路までを除雪する住民=24日午後4時、輪島市房田町

 24日の石川県内は大気の状態が不安定となり、雨や曇りで雷を伴う所もあった。大雪の影響で21日以降、延べ約1万6070戸に上った停電戸数は24日午後10時現在、輪島市の約70戸となった。同市の集落の孤立は、倒木などの撤去作業が進み、午後8時現在で2カ所10世帯に減少した。停電、集落の孤立は25日中に復旧、解消する見通し。22日からの大雪によるけが人は、重傷2人を含む13人となった。

 午後8時現在の積雪は、白山河内46センチ、加賀中津原30センチ、輪島29センチ、珠洲24センチ、金沢10センチ、七尾7センチ。

 輪島市では、集落の孤立が前日夜の12カ所、97世帯から石休場(いしやすみば)町、東中尾町の2カ所10世帯となった。能登町の避難所に身を寄せた3人は帰宅した。同町での停電による断水は24日午前9時半に復旧した。

 県や金沢市のまとめでは、22日からの大雪により、輪島市と能登町の計2人が重傷、金沢市9人、白山市1人、能美市の1人の計11人が軽傷を負った。能登町では50代男性が23日、倒木の撤去作業中に転倒し、腰の骨を折った。

  ●住宅3棟が破損、スリップ事故10件

 住宅は輪島市町野町徳成で倒木で住宅の屋根に穴が開くなど同市と能登町の計3棟が一部破損した。ビニールハウスなどの倒壊は金沢市2棟、輪島市1棟。

 県道の11路線15カ所が倒木などで通行止め、片側交互通行となった。金沢市内では24日午前9時までの24時間で、スリップが原因とみられる事故が10件発生した。

 小松空港発着便は24日、札幌発便の到着が約1時間10分遅れた。迂回(うかい)運転していた金沢ふらっとバスは24日の始発から通常ルートに戻った。

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