子ども食堂と障害者支援団体、初コラボ 垣根越え理解深める場に 販売・交流イベント

子ども食堂でお弁当を選ぶ親子連れ=長崎市役所

 子ども食堂と、障害者支援団体などの販売・交流イベントを同じ会場で開く初めての試みが23日、長崎市役所であった。地域交流や各事業への理解促進を図るため。子ども食堂が用意した130食が約15分で完売し、イベントにも多くの市民が訪れた。
 市障害福祉課の柴原彩子さん(44)が発案し、市市民活動センター「ランタナ」が調整した。子ども食堂を企画する「つながる長崎」(西田広子代表)など10以上の団体が垣根を越えて参加・出品した。
 3階で開いた「冬休みちいきつながる食堂」では、近隣の飲食店7店舗が弁当を用意。大人400円、子ども200円で購入でき、協賛団体などが提供したプレゼントやくじ引きも楽しめた。
 午後は2階で、紙芝居やクリスマスツリーづくり、障害者を支える活動紹介などがあった。
 小学1年の息子と訪れた田頭愛子さん(42)は「子ども食堂は冬休みのお出かけとしても助かる。(息子には)こういう機会に、いろんな人と触れ合ってほしい」と話した。
 柴原さんは「障害者や子ども、親など、誰もが当たり前に地域で過ごすため、交流の場として盛り上がってほしい。理想の形になった」と笑顔。ランタナの関根志朗センター長は「障害者団体のイベントは関係者しか来ず、まだ一般との溝を感じる。子ども食堂への偏見もある。今日は多くの人に来てもらえて大成功」と語った。

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