海水&汽水のレース場では干満差をチェックして予想に活かす方法とは!?『究極のボートレースガイドブック』

海水&汽水のレース場では干満差をチェックして予想に活かそう!

4章の最後は少しレベルの高いことを書かせてもらいます。難しいと感じる人は読み飛ばしてもらってOKです!レース場は全国に24場あって淡水のレース場、海水のレース場、その中間の塩分濃度を持つ汽水のレース場と3種類に分かれます。淡水のレース場はいわゆるプールなわけですが、海水と汽水のレース場には干潮、満潮があり、水面が高いときと低いときがあります。

干潮=水面が低いとき 満潮=水面が高いとき

予想するうえでこれをスルーしがちですが、実は潮回りでかなりレースに影響が出ます。また、レース場にもよりますが、海水のレース場は4m~5mぐらいの風で水面は影響を受けます。淡水のレース場は2m~3mの風でも影響が出てきます。干潮、満潮のイメージをお風呂に例えると、バスタブにお湯をためて、お湯が少ないときは手でお湯を揺らしても波立ちが少ない。でも、お湯を一杯ためて揺らすと揺れが大きくなる。そんなイメージです!

大潮と呼ばれる時期はその中でも潮の満ち引きが最も大きいので、水面の違いもあからさまです。また、風の影響も大きいので風の情報がより大切になります!出走表には干満差(潮汐表)が載っていますので、これはしっかりチェックしましょう。簡単に言うと、干潮で水面が低いときはボートの操縦がしやすく、そのような状況のときはインコースのレーサーもしっかりターンができます。

ただ、他のレーサーも乗りやすいのでスタートが決まればもちろんまくりも決まります!また、水面が低いと、比較的、風の影響も受けにくく、スピード戦になりやすいと理解しましょう。一方、満潮時になると水面が高くなりボートがポチャポチャするので全員が乗りにくくなります。そうすると、外から攻めていってもスピードに乗り切れずに攻め切れない状況になります。

つまり、比較的まくりが決まりにくくなり、代わって差しが決まりやすくなります。もちろん全員が乗りにくいので外から攻めることが難しくなり、結果的にインコースの逃げも多くなります。特に海水のレース場は干満差があるので、満潮時など水面が高いときはポチャポチャして、風の影響も受けやすくなるので、追い風が強めのときは、より2コースの差し狙いでいきましょう!

116ページで「向かい風のときはまくりを狙え」と述べましたが、海水のレース場で水面が高いときは、向かい風でもまくりは決まりにくくなります。狙いはまくり差しするレーサー、そしてもちろん逃げるレーサーが有力だと私は信じています!

【出典】『究極のボートレースガイドブック』著:西野精治

【書誌情報】
『究極のボートレースガイドブック』
著:西野精治

近年、コロナ禍の影響もあり公営ギャンブル市場は毎年のように売り上げを伸ばしています。スマートフォンの普及で手軽に参加できることもあり、今やバブル期の売り上げを上回る状況となっています。この公営競技の中でも最もファンや売り上げを伸ばしているのがボートレース(競艇)。公営ギャンブルと言えば中央競馬(JRA)を思い浮かべる人が多いはずです。たしかに昔から競馬ファンは多く、馬券の売り上げが全公営競技の中でダントツに大きかったのですが昨今は状況が変わりつつあります。ボートレースの人気は急上昇、舟券の売り上げは2兆4142億円(2022年度)と約3兆円の中央競馬に肩を並べるまでになっていて、新規のボートレースファンが増加していることを示しています。とはいえ、初心者にはどうやってボートレースを予想していいのかが分からないのも事実。最初は誕生日とか好きな番号、好きな色、カッコいい選手などの理由で舟券を買うのもありですが、ずっとそのレベルではボートレースを本当に楽しめているとは言えないでしょう。本書はその域を脱して「選手の実力」「有利なコース」「レース展開」「モーターやボートの性能の見極め」などを知ることによって、「自分でレースの予想、推理」ができるようになることを伝授する1冊です。著者の永島知洋氏は「ボートレース楽しむプロ」としてほぼ毎日のようにテレビ番組やYouTubeのレース配信番組でボートレースの面白さ、楽しみ方を身をもって示している人です。小難しいことは抜きに「興味はあるけど専門知識ゼロの人が、とりあえず舟券を予想できてレースを楽しめるようになる」をコンセプトに書き下ろした1冊です。

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