実践女子大学と実践女子学園中高がそれぞれ芝浦工業大学と連携協定締結

実践女子大学と実践女子学園中学校高等学校は、2023年12月11日、芝浦工業大学とそれぞれ連携協力についての協定を締結した。国内有数の理系大学として知られる芝浦工業大学とそれぞれ協力関係を築き、大学は「文理融合」の教育・研究環境の実現、中高は理系教育の格段の強化などを目指す。

実践女子大学が他大学と連携協力協定を結ぶのは、4大学の連携協定を含めると、通算6大学目。実践女子学園中高が大学と連携協定を結ぶのは初となる。芝浦工業大学は理工系単科大学でありながら、国際化を徹底して進める「スーパーグローバル大学」として文部科学省に認定されるなどグローバル事業も充実しており、実践女子大学が教育目標に掲げる「社会を改革し未来を切り開いていくグローバル人材の育成」とシナジー効果が期待される。

中高と大学の連携協力では、芝浦工業大学教員の中高生に対する探究活動の支援、出前授業の実施が盛り込まれた。実践女子学園中学校は近年、理系志望の女子生徒の割合が年々増加しており、芝浦工業大学は理数系教育の充実強化に欠かせない連携パートナーとして期待される。

実践女子学園中高の湯浅茂雄校長によると、同校の中学入学時の偏差値は4年前に比較して10ポイント以上上昇している。これは理系希望の生徒の割合が増えたことも大きく影響しているという。2023年夏に芝浦工業大学が開催した「女子高校生対象サマーインターンシップ」には定員を大きく上回る希望者があり、高2の理系希望の生徒が参加して研究室を訪問した。湯浅校長は協定締結に際し「理数系教育を強化する途上にある本校にとり、芝浦工業大学との連携は願ってもない」と期待を寄せている。

また実践女子大学の難波雅紀学長も「国内トップクラスの理工系単科大学であり、SGU校でもある芝浦工業大学との連携は、本学にとり非常に大きな意義がある」として、今後、“文理横断的な論理的な思考力”を学生が身に付けること、グローバル化推進などにおける多様な連携を念頭に置いて、単独では提供できない新たな側面の価値提供の拡大を図るとしている。

芝浦工業大学の山田純学長は「“社会に学び社会に貢献する技術者の育成”を建学の精神に掲げ、実践型技術者の育成に取り組んできた。理工系分野の女性が極端に少ないという昨今の社会課題に取り組むことは、建学の精神の実践と考えている。2013年10月に男女共同参画推進室を設置し、女性教員と女子学生の拡充に努めてきた。この結果、女性教員の比率は10年前の約2倍の20%に、女子学生の比率も、約1.5倍の20%に増えており、今回の実践女子大学と実践女子学園中高との連携協定が相乗効果をもたらし、多くの女性理工系人材を輩出することを期待する」と述べている。

参考:【実践女子大学】本学と本学園中高が、芝浦工業大学と連携協力協定を締結しました!「文理融合」の研究・教育や理数系教育の強化が期待されます

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