“緊急事態”「粗大ごみの廃棄は控えて」 火災により施設で処理できず

「粗大ごみの廃棄は控えて」年末を前に異例の呼びかけです。江東区にあるごみ処理施設の火災により、粗大ごみの処理ができなくなり、施設の倉庫に山積みとなる緊急事態となっています。

江東区にある、23区のごみ処理を行う施設。その敷地内にはおびただしい数の粗大ごみが山積みとなっていました。

「緊急事態です!粗大ゴミがあふれています」こう呼びかけているのは23区のごみを処理する組合で、「緊急事態」の原因は施設の火災です。11月18日、江東区にある23区で唯一の粗大ごみを粉砕処理できる施設でゴミを運ぶコンベアが燃えました。

記者:「リチウムイオンが細かく砕かれてこちらのコンベアの中に入り、火災が起きたということです」

処理したごみの中から見つかったリチウムイオン電池が出火原因とみられ、火災を受けて施設は稼働を停止。粗大ごみは、本来、不燃ゴミを処理する施設で対応しているということですが、処理能力を超えているため、敷地内に粗大ゴミがたまり続ける事態となっています。

記者:「普段ここには何も置かれていないということなんですが、現在はおよそ800トンの粗大ごみが敷き詰められています」

施設の仮復旧は来年の2月までかかる見込みだということで、組合は、急いで出す必要のない粗大ごみは出すのを控えるよう呼びかけています。

担当者:「今さっき見たように満杯のところは5日間くらいで満杯になる。そうすると、粗大ごみを出すことが出来なくなることがあるので、出す時の分別には協力頂きたい」

年末の大掃除シーズンに呼びかけられた「粗大ごみを捨てないで」という異例の呼びかけ。都内に困惑が広がっています。

街の人:「非常に困るんじゃないですか。私も引っ越しを考えているんですけど、聞いて不安です」「年末だからちょっと困っちゃいますよね。これから大掃除とかするんでそういった時に出せないというのは困っちゃいますね」

廃棄方法を間違えると大きな事故にもつながりかねない充電式電池。その捨て方について確認していきます。

まずリチウムイオン電池などの充電式電池は、基本的にリサイクルとなります。電池によって種類が違うこちらのマークが目印になっていまして、回収してもらう方法は主に3つあります。

1つ目が電気店やホームセンターなどに設置されているリサイクルボックスを利用する方法。
2つ目がメーカーに自主回収をお願いする方法。
そして3つ目ですが、これは自治体によって異なりまして、例えば千代田区では月2回ある燃やさないごみの日に集積所で回収を行っています。ただ自治体によっては回収を行っていない場合もありますので、まずは現在お住まいの自治体に確認してください。

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