名三塁手ベルトレイ 殿堂入り投票「一発当選」に向けて好スタート

2024年度のアメリカ野球殿堂入り投票において、得票率75%以上を獲得して殿堂入りすることを有力視されている候補者が2人いる。1人は前回の殿堂入り投票で11票不足し、惜しくも殿堂入りに届かなかったトッド・ヘルトン。そして、もう1人は今回から有資格者となったエイドリアン・ベルトレイだ。通算3166安打、477本塁打、1707打点を記録し、5度のゴールドグラブ賞を受賞したベルトレイは通算WARも93.5と文句なし。95%を超えるような非常に高い得票率で「一発当選」する可能性も十分にありそうだ。

殿堂入り投票については、ライアン・シボドー氏を中心とする有志たちが毎年、投票権を持つ各記者が自身の記事やSNSなどで公表している投票内容を集計し、暫定での得票率を日々アップデートしている。2024年度の殿堂入り投票は、日本時間12月25日の時点で43人分(うち2人は匿名)の投票内容が判明しており、ベルトレイは42人から票を獲得。現時点での得票率は97.7%となっている。

唯一、ベルトレイに投票していないのはビル・バロウ記者。記事のなかで選考理由を説明しており、「エリートのなかのエリート」にしか投票しないと自分なりの基準を定めている。過去5年間にバロウ記者が投票したのは、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、ロイ・ハラデイ、デレック・ジーター、デービッド・オルティス、マリアーノ・リベラ、マニー・ラミレス、アレックス・ロドリゲスだけ。今回はラミレスとロドリゲスの2人に票を入れており、ベルトレイは「エリートのなかのエリート」に達していないと判断したようだ。

一方、ベルトレイだけに投票した記者もいる。前回の殿堂入り投票で「白票」を投じて物議を醸したフアン・ベネ記者だ。2年前までは毎年3~5人の候補者に票を入れていたが、前回は誰にも投票せず。ベネ記者もほんの一握りのレジェンドだけが殿堂入りすべきと考えるタイプの記者であり、「10人も投票する記者の考え方がわからない」としている(殿堂入り投票では最大10人まで投票できる)。今回の候補者のなかで、ベルトレイだけは殿堂入りに相応しいと評価したようだ。

43人分の投票を集計した暫定の得票率では、ベルトレイのほかに、ヘルトン(83.7%)とジョー・マウアー(76.7%)が当選ラインの75%をクリア。ゲーリー・シェフィールド(69.8%)、ビリー・ワグナー(67.4%)、アンドリュー・ジョーンズ(62.8%)も6割以上の支持を集めている。投票は今年いっぱいで締め切られ、日本時間1月24日に結果発表が行われる予定。新たに何人の殿堂入り選手が誕生するか注目だ。

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