保育園から炎 「無我夢中」雷と豪雨の中消火、園児救出 茨城・坂東消防署、坂本さんに感謝状

菊地幸男署長(左)から感謝状を贈られた坂本貴志さん=坂東市辺田

近所の保育園の火事を消し止め、園児や保育士ら4人を救ったとして、茨城西南地方広域消防本部の坂東消防署(茨城県坂東市、菊地幸男署長)は13日、坂東市辺田の会社員、坂本貴志さん(39)に感謝状を贈った。

同署などによると、10月28日午前8時40分ごろ、坂本さんが近所の地域型保育「夢遊児園」の外壁から炎が出ているのを発見。市内は当時、激しい雷と豪雨に見舞われていたが、坂本さんが駆け付けて火災発生を知らせた。さらに備え付けの消火器で火を消し止め、被害は壁の一部と電力メーターを焼いただけでとどまった。

感謝状を手渡された坂本さんは「出かけようと玄関を開けると炎が上がっているのが見えた。無我夢中で駆け付けた。自分も小さい子どもがいるため、園児を助けられて安心した」と語った。

菊地署長は「延焼を防ぐには発生から3分間が重要。荒天の中、自らの危険を顧みず消火に当たり、敬意を表したい」とたたえた。

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