那須塩原市の公民館会議室 来月からオンライン予約可能に デジタル化で利用促進へ

シェアスペースの説明をする厚浦さん

 【那須塩原】デジタル技術の活用や憩いの場の設置など、より利用しやすい「スマート公民館」のモデル事業を行ってきた市は来年1月10日、市内の全15公民館に会議室のオンライン予約システムを導入する。稲村、三島公民館には市図書館の本をオンラインで探せる「リモート窓口」、交流の場としても使える「シェアスペース」も設置する。取り組みを本格化させ、幅広い年代の利用促進につなげたい考えだ。

 昨年12月から行っていた西那須野公民館でのモデル事業の実証実験を踏まえ、市内の各公民館に展開する。これまで窓口や電話で受け付けていた会議室などの予約は、全公民館ともオンラインで可能になる。

 稲村、三島公民館に設置するリモート窓口は、本町の市図書館(みるる)とつなぎ、オンラインで書籍が探せるほか、カメラで資料を見ながら相談することもできる。シェアスペースは、誰もが使える憩いの場として旧図書スペースに設置。地元中学生のアイデアを取り入れた。

 稲村公民館では今月21日、シェアスペースのオープンセレモニーが行われ、アイデアを出した地元・黒磯北中の生徒13人と月井祐二(つきいゆうじ)教育長が出席した。

 スペースには勉強用の机や小さい子ども用の机を設置した。同校3年厚浦幸月(あつうらこうき)さん(15)は「地域の方との交流をテーマにレイアウトを考えた。交流会などを実施して地域との結びつきを強めたい」と笑顔で話した。月井教育長は「地域の拠点として、子どもたちが気軽に利用できる公民館になってほしい」と期待した。

 三島公民館のシェアスペースは25日にセレモニーを行い、26日から利用できる。稲村、三島、西那須野公民館には、1杯100円でコーヒーメーカーを利用できるセルフカフェも設けた。

© 株式会社下野新聞社