2023年12月21日にPS4/Xbox One/Nintendo Switch版が発売され、同年12月27日にSteam版が発売となる「ランブルフィッシュ+」のプレイレポートをお届け。
「ランブルフィッシュ」は、2004年にアーケード版が稼働し、“ドット絵をアニメーションで動かす”という独特のグラフィックで人気を博した対戦格闘ゲームだ。最近だと、ゲームセンターのセレクト筐体などで目にしたことがある、という人もいることだろう。
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「ランブルフィッシュ+」では、遅延を軽減するロールバック・ネットコード搭載のオンライン対戦や、現代のニーズに合わせて機能が追加されたトレーニングモードを搭載している。オンライン対戦ができるということで、待ち望んでいたファンも多いのではないだろうか?
システムがやや複雑で、格闘ゲームファン向けのタイトルとなってはいるが、今回家庭用版が発売され手軽に遊べるようになったので、「レトロな格闘ゲームを遊んでみたいな」という人にもオススメのタイトルとなっている。値段も990円(税込)とお手頃価格だ。
本記事では、シリーズ初体験の筆者が本作を体験してみて、“これは面白い!”と思ったポイントを紹介していこうと思う。
■おもしろポイント1:コンボが爽快
1つ目は、コンボの爽快さだ。
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本作は弱と強のパンチとキックそれぞれ4ボタンに、D(ドッジ)ボタンを加えた5ボタンで戦う。通常技を通常技でキャンセルしてつなげるラッシュコンボというシステムがあり、弱から強へと自由にキャンセルできる。パンチ→キック、キック→パンチの制限はなく、自由にキャンセル可能だ。
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この自由なキャンセルルートを使ったコンボが爽快で、ポポポンとボタンを連続で押すだけでもコンボになる。しゃがみ強キックで一瞬浮いたところを大パンチで拾いなおして空中コンボ、といったことも可能だ。
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さらにコンボを面白くする要素として、アドバンスドアタックがある。これは、全キャラクター共通で出せる発生の早い突進技で、通常技へとキャンセルできる。これを使って、通常技→アドバンスドアタック→通常技というコンボがつながり、かなりハイテンポなコンボができて操作していて気持ちがいい。
マニアックな話だが、先端気味の通常技から突進技で近づいてフルコンボ、という流れが心地よく、技の差し合いにもなかなかスリルがある。アドバンスドアタックの突進距離を加味したコンボアレンジも、上手くいくと爽快だ。
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■おもしろポイント2:キャラが個性的
次なるポイントは、キャラクターの個性だ。本作はプレイアブルキャラクターが9人いるが、そのどれもが個性的。
主人公のゼンからしてなかなか曲者で、必殺技を強化して戦うインファイターとなっている。
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その他には、相手の攻撃を受け止めて反撃する当身技を、別の当身でキャンセルできる古武術の使い手・アカリや、同じ流派ながら攻撃的な技を使う姉のカヤなど様々。
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筆者は、3段派生する突進技を持つラッシュキャラクターのアランが使いやすくて気に入った。突進技の3段目を中下段に変更でき、コンボ系格闘ゲームらしい攻め込み能力を持っている。
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また、キャラクターの表現の一つとして、特定の部位に攻撃を受けると、パーツブレイクといって衣装にダメージが入る表現がある。髪留めがほどけたり、胴着がはだけたりとキャラクターによってダメージ演出が異なるが、差分も含めて色々なキャラクターの表情が楽しめた。
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キャラクターそのもののビジュアルを取ってみても当時らしいデザインが秀逸で、全キャラクターを使ってみたくなるような魅力がある。
アーケードモードのキャラクター選択時に説明文が表示されるので、まずは気になるキャラクターでアーケードをプレイしてみると良いだろう。
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■おもしろポイント3:斬新な攻防
最後に紹介するのは、本作のゲージシステムと攻防についてだ。本作にはオフェンスゲージ、ディフェンスゲージと2種類のゲージがあり、攻撃するとオフェンスが、防御するとディフェンスゲージがたまる。先ほど紹介したアドバンスドアタックなども、オフェンスゲージ50%を消費して発動する技だ。
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それぞれオフェンスゲージ専用の超必殺技、ディフェンスゲージ専用の超必殺技というのもあり、オフェンスなら攻撃系超必殺技、ディフェンスならガード状態から発動するガードキャンセル専用の必殺技が繰り出せる。防御一辺倒だと攻撃用のゲージがたまらないし、攻撃一辺倒でも防御に使いたいディフェンスゲージがたまらない。このゲージ管理システムは独特で、新鮮なプレイフィールだった。
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ディフェンスゲージ周りが特に面白く、オフェンスゲージにおけるアドバンスドアタックのように、ディフェンスゲージにも固有アクションがある。それが、インパクトブレイク。
これは、ガードしたタイミングから数フレーム以内にDボタンを押すことでガード硬直を軽減するシステムだ。ガード硬直を軽減することで、相手の技の隙にこちらの技を当てることができる。
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上段、中段なら立ちガードで、下段ならしゃがみガードで切り替えねばならず、そこで読みあいになっている。また、ラッシュコンボを遅らせることでDボタンの誤使用を誘発させる、といった読みあいが回る。
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また、オフェンスゲージがマックスの時に使用できるジョルトアタックは、ガード不能でコンボ始動というかなり尖った性能で、防御側は見てからドッジする、弱攻撃で発生前に止めるなどの対処法がある。防御手段だけではなく攻めの手段もあるのが良いところだろう。
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オフェンスゲージとディフェンスゲージがどちらもマックスの時には大ダメージの超必殺技が使えるが、使用後はオフェンスもディフェンスもゲージが空になるので使いどころが難しい。それぞれの固有アクションが強力なので、ゲージの使い方にも個性が出そうだ。
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■総評!マニアックなシステムと激強CPUから感じるレトロ格ゲーの味
最後にまとめると、さすがに名作といわれるだけあって、システム周りの管理や攻防が面白く、「2004年にこんな読みあいしてるゲームがあったのか」と舌を巻いた。
当時は物珍しいと言われていたらしいアニメーションも、3Dグラフィックが一般的になった現代では、そこまで違和感を覚えることもなかった。むしろ、多関節的な動きをドット絵で楽しめるという意味で、かなりのオーパーツなのではないだろうか?
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本作は、アーケード版「ザ・ランブルフィッシュ」からさらに機能がアップしているということで、ロールバックネットコードを使用したオンライン対戦やしっかりと現代風に改修されたトレーニングモードが楽しめる。
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本編とは直接関係ないが、CPUの異常な強さもレトロな格ゲーらしくて個人的にはツボに刺さった。本来なら読みあいからインパクトブレイクをするところを、CPUは超反応でこちらの技をインパクトブレイクしてきた。
ラスボスのあまりのインパクトブレイク成功率に、筆者は熾烈なパンチをコントローラーに叩き込んだので、代わりに仇討ちをしておいてもらえると非常に助かる。
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これくらいCPU戦独特の攻略が楽しめると、なんだか昔の格ゲーをやってるなぁという気持ちになって感慨深かった。当時本作を遊んだことがある人もそうでない人も、一度手に取って遊んでみると懐かしい気持ちになれると思う。
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(C)Dimps 2004 / (C)3goo K.K.