バルコム前社長(38)に懲役6か月を求刑 ショッピングモールや自宅で大麻所持 「厳しい非難は免れない」

広島市の商業施設や自宅で大麻を所持した罪に問われているバルコム前社長の第2回公判が25日、広島地裁でありました。検察側は懲役6か月を求刑しました。

起訴状などによりますと、バルコムの前社長・山坂哲大被告(38)は9月6日、広島市中区紙屋町にあるショッピングモールで約0.137グラム、中区内の自宅で約0.436グラムの大麻である植物片を所持したとして、大麻取締法違反の罪に問われています。

11月9日の初公判の時点では、ショッピングモールでの大麻所持についてのみ起訴されていて、山坂被告と弁護側は「大麻を所持していた場所を検察側と確認中だ」として、認否を留保していました。

25日の第2回公判では、追起訴された自宅での大麻所持も含め「間違いありません」と起訴内容を認めました。

また、山坂被告の母親が弁護側の証人として出廷し、「保釈後は一緒に生活している。会社には一切関われないので、これから家族でサポートしていく」と話しました。

検察側は「会社役員という責任ある立場にあった上、大麻など薬物犯罪が社会問題化している中、厳しい非難は免れない」などとして、懲役6か月を求刑しました。

一方、弁護側は「山坂被告は高校生の頃、留学先のアメリカで大麻を初めて使用した。今回所持していた大麻は東京・六本木で外国人から購入したものだった」と明らかにしました。その上で「大麻中毒にはなっていない。一定の社会的制裁を受け、自分の行為の重大さを感じ、深く反省している」として、執行猶予付きの判決を求めました。

山坂被告は「今後は人に迷惑をかけず、1日も早く人の役に立てるよう、残りの人生を生きていきたい」と述べました。

判決は来年1月11日に言い渡されます。

© 株式会社中国放送