キリスト生誕地で平和の祈り 激戦のウクライナもXマス

25日、パレスチナ自治区ベツレヘムの教会で行われたミサ(ロイター=共同)

 【ベツレヘム、キーウ共同】イエス・キリスト生誕の地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムやロシアとの戦闘が続くウクライナで25日、クリスマスを迎えた。教会近くの壁には平和を求めるメッセージが貼られ、ミサでは祈りをささげる人の姿も見られた。

 ベツレヘムにある聖カテリナ教会では、24日深夜から25日にかけて恒例のクリスマスミサが開かれた。自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘の影響で、観光客の姿がほとんどなく閑散としていた。

 教会前広場には、パレスチナ人の芸術家が考案した乳児を抱く女性の像とがれきが展示された。ガザへの連帯を示す意図があるという。

 ベツレヘム当局は「街でのお祝いを制限する」と事前に通告しており、今年は名物の巨大クリスマスツリーも広場に設置されなかった。

 ウクライナは従来、ロシア正教会と同じく1月7日に祝ってきたが、今年から欧米と同じ12月25日をクリスマスとした。各地の教会で祈りがささげられた。

ウクライナの首都キーウの聖ミハイル黄金ドーム修道院で、クリスマスイブに祈りをささげる人々=24日(ロイター=共同)

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