天ぷら・唐揚げは“小麦粉”よりもヘルシーな仕上がりに!?メリットいっぱい「米粉」の魅力

青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMのラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」(毎週日曜 7:30~7:55)。12月24日(日)の放送では、農林水産省 農産局 穀物課の齊官英雄(さいかん・ひでお)さんを迎えて、「もちもちフワフワ! 食べておいしい米粉の魅力」をテーマに話を伺いました。

(左から)青木源太、齊官英雄さん、足立梨花

◆「米粉」の需要は13年で9倍に

お米を粉にした「米粉」は、古くからお煎餅や和菓子などに使われてきましたが、お米を細かく粉砕するための製粉技術の進歩によって、今では小麦粉と同じようにパンやケーキ、麺類などにも使われるようになるなど、米粉食品も増えてきています。

そんななか、「原料として、パンや麺の加工に適した品種(のお米)も開発されてきています」と齊官さん。実際、米粉の需要量は増えており、2009年度はわずか5,000トンほどでしたが、2022年度は4万5,000トンと、13年間で9倍も増えています。

ただ、政府が掲げる2030年の生産努力目標は“13万トン”、もっと米粉用のお米の生産を増やしたいといいます。というのも、日本人は昔に比べてお米を食べなくなり、日本人1人あたりの年間のお米の消費量は、60年前と比べて半分以下になっています。

しかし、お米は国内で唯一自給可能な穀物で、生産から流通、消費のサイクルが国内で回るため、最も安定した供給が見込めて、世界情勢の影響を受けにくい食料といえます。そのため、米粉の利用を増やせば、そのぶん食料自給率アップにもつながります。

また、お米を作っている水田は、洪水や土砂崩れを防いだり、多様な生き物を育んでいたりと、いろいろな役割を果たしています。つまり、米粉の利用を増やすことは「SDGs」の観点からもいいことが多いため、積極的に米粉の利用を促しているのです。

とはいえ、私たちが普段食べるお米の需要は年々減少傾向にあることからも、齊官さんは「新たに米粉の需要を拡大していく取り組みは、とても重要です」と強調します。

◆メリットいっぱいの「米粉」

齊官さんによると、日本には粒度が細かくてデンプン損傷が少ない米粉を作る技術があるため、これまで小麦粉を原料としてきた用途にも使える米粉ができています。さらに齊官さんは、「米粉は小麦粉よりも油の吸収率が低いので、天ぷらや唐揚げなどをする際に(小麦粉の代わりに)米粉を付けて揚げると、サクサク感が長く続きます。また、鶏の唐揚げは表面がカリッと仕上がります」と解説。

また米粉は、調理する際の取り扱いが簡単で便利です。例えば、ケーキやクッキーを作るときに、小麦粉の場合は、ダマを取り除くために「粉ふるい」などでサラサラにしますが、米粉はそもそもダマにならないので、粉をふるう必要がありません。さらに、ボウルやスポンジについた米粉もサッと洗い流せるので、後片付けも楽とのこと。

そして「薄力粉を使う料理にも使いやすい」と齊官さん。例えば、チヂミやお好み焼き、たこ焼きなどに使うと、もちもちの食感が楽しめるほか、ダマになりにくい米粉はホワイトソースも作りやすいため、グラタンやドリア、ホワイトシチューなどもおすすめです。なお、Webサイト「米粉タイムズ」では、さまざまな米粉レシピを紹介しています。

また齊官さんは、スーパーなどで米粉を選ぶ際、「パッケージに『菓子用』『料理用』『パン用』などと用途が表示されているので、その用途に応じて使用すると、よりよい仕上がりになると思います」とアドバイスも。最後に「米粉は今まさに進化しているところです。日本発の新たな食文化として、いろいろなシーンで米粉を使った味を楽しんでいただければと思います」とアピールしました。

足立は、米粉の進化に驚きつつ「米粉は天ぷらや唐揚げにも使えて、油の吸収率が小麦粉よりも低いのでヘルシーだし、サクサク食感が続くというのは意外でした。自分でも(米粉を使った料理を)やってみたいと思いました」と米粉に興味をもった様子。

一方、青木は「お米が唯一国内で自給可能な穀物であること」に着目。「最も安定した供給が見込めて、世界情勢の影響を受けにくい頼れる食料ということを意識したい」と言い、米粉を使うことが、お米の消費量を増やすことにもつながることを強調していました。

(左から)青木源太、足立梨花

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12月24日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 2024年1月1日(月・祝) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

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