水戸市立中の校長停職処分 調査書の評定誤記 茨城県教委

茨城県庁=水戸市笠原町

茨城県水戸市の市立中学校で、今春卒業した生徒の評定に誤りがある調査書が志願先の高校に提出された問題で、県教育委員会は25日、同校の校長(56)を停職1カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分理由について「結果的には隠蔽(いんぺい)に当たる。生徒の将来を左右しかねない重大な事案」としている。処分は同日付。

県教委によると、評定の誤りは、別の生徒の成績証明書で誤記が判明したのをきっかけに、水戸市教委が7月、昨年度の同校卒業生全員の評定を調べて発覚した。志願先に提出された調査書に誤記があったのは、同校生徒1人の1教科分。

この生徒は3月、通知表を受け取った際、評定の誤りに気付き、学校側は通知表を訂正。だが、志願先へ送付した調査書については、校長が誤記の可能性を認識しながら「合格発表の数日前で訂正は難しい」と判断し、市教委への報告も怠ったという。

県教委は、誤記に関わった複数職員を厳重注意処分とした。

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