【韓国】電気料金、24年1~3月期も据え置き[公益]

韓国電力公社は21日、2024年1~3月期の電気料金の燃料費調整料金を据え置くと発表した。これにより4月の国会議員総選挙までは電気料金を引き上げない可能性が高まった。

電気料金は◇基本料金◇電力量料金◇気候環境料金◇燃料費調整料金——からなる。燃料費調整料金は、直前3カ月の石炭や液化天然ガス(LNG)など燃料費の変動状況を電気料金に弾力的に反映するものだが、現在は最大値である1キロワット時5ウォン(約0.6円)が適用されており、これが据え置かれる。

■韓電の財務構造への懸念続く

電気料金の据え置きにより、韓国電力の財務構造への懸念は続く見通しだ。同社は23年7~9月期に10四半期ぶりの黒字に転換したものの、21年4~6月期~23年4~6月期の累計赤字は47兆ウォンに上る。

膨大な赤字により韓国電力が発行する債券「韓電債」は24年の発行限度が縮小する見通しだ。このため韓国電力は、発電子会社6社と韓電KDNに対して12月末までに計3兆2,000億ウォンの中間配当の支払いを正式に要請した。

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