全国高校弓道選抜大会 男子 初出場で大きな成果を得た明豊 【大分県】

第42回全国高校弓道選抜大会

決勝トーナメント

2回戦 12月25日 東京武道館大武道場

明豊9(2、2)-(2、3)9鹿児島工業

1回戦 12月24日 東京武道館大武道場

明豊9-7作新学院(栃木)

創部10年目で全国初挑戦となった明豊。全国高校弓道選抜大会の男子団体に出場し、苦しみながらも予選突破した。決勝トーナメントでは1回戦を勝ち上がり、2回戦では鹿児島工業と対戦し、的中数9で並ぶと(サッカーのVゴール方式にあたる)競射で惜敗した。悔しがる選手に石川嵩監督は「わずかな差であったが相手が上だった。悔しいと思えたことが収穫。まだまだ強くなれる」と声をかけた。

大会前から仕上がりは良く、最初に弓を射る「大前」の小園元康(2年)、続く「中」の中原由翔(同)の的中率は安定していた。3人目を県予選のメンバーであった岡本遼瑛(同)に予選を任せ、決勝リーグは調子を上げていた仲尾悠里(同)に託した。全国選抜では初出場のプレッシャーはあったが、石川監督は「この大会に出ているほとんどの選手が初めての全国大会。学校としては何度も出場しているが、皆と同じような立場なんだから気負うことはない。場数なら負けないだろ、笑いなさい」と呼びかけると、こわばった選手の表情は和らいだ。

初出場ながら決勝トーナメント2回戦に進出した

予選こそ本調子ではなかったが、決勝トーナメントになると本来の力を発揮した。2試合で「皆中」(すべての矢が的中)した中原は絶好調だった。「自分を信じて、何も考えずに射てた。全国でも通用することが分かった」と胸を張る。キャプテンの小園は「2回戦で皆中できていれば競射までいかずに済んだ。4本目が悔やまれるし、自分の弱さを知った」と悔しがった。

それでも初めての全国舞台で決勝トーナメントまで勝ち上がった経験は大きな財産となったはず。岡本は「練習でうまくいっても本番では通用しない。練習から本番を見立てる必要がある」、仲尾は「自分の射で安定して(4本中)3本当てるようにならなければいけないと思った」と、それぞれが課題をみつけ、次は全国高校総体の出場を目指す。

全国舞台を経験した選手たち

(柚野真也)

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