茨城県教委で私学振興 組織改編 いじめ対応一本化も

茨城県庁=水戸市笠原町

茨城県教育委員会は25日、私立学校を担当してきた県総務課私学振興室の業務を一部変更した上で、県教委総務企画部に新設する組織改編を発表した。県教委の専属部署となることで、専門性や知見を生かした教育行政を推進し、外部からも分かりやすい体制とする。私立校のいじめ対応も県教委に一本化した。改編は1月1日付。

私学振興室は、私立学校の振興や許認可、指導、就学支援などを担う。これまで担当してきた私立学校のいじめ対応については、切り離して県教委内で一本化する。

振興室によると、私立校に通う児童生徒や保護者からのいじめに関する問い合わせは、これまで誤って県教委に寄せられていた。

文部科学省の調査によると、県内の国公私立の小中高校と義務教育学校、中等教育学校のいじめの認知件数は、2022年度は前年度から約1770件増えて2万4650件と増加傾向にある。迅速で確実な対応が求められることから、県と県教委が協議し、担当部署の変更を決めた。

県教委は「いじめに関する経験や知識が豊富な担当者が私立、公立を問わず一体的に対応することで、児童生徒や保護者に寄り添った迅速な対応ができる」としている。

私立校のいじめ相談は、小中学校は義務教育課生徒支援・いじめ対策推進室、高校は高校教育課生徒支援・いじめ対策推進担当となる。

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