県産サクランボ22年産出額、378億円で過去最高 前年比59億円増

山形県庁(資料写真)

 本県の2022年の農業産出額で、サクランボが過去最高の378億円(前年比59億円増)となったことが25日、県や農林水産省のまとめで分かった。凍霜害の影響を受けた前年から生産量が大きく持ち直し、単価も上昇したとみられる。産出額全体では2394億円(同57億円増)で3年ぶりに増加し、都道府県別の順位は前年と同じ13位だった。

 県や同省によると、サクランボの従来の最高額は18年の374億円だった。22年産の収穫量は1万2400トンで、21年産から3240トン増加した。県担当者は産出額が過去最高となった理由について「生産者の努力やPR、物価高など要因はさまざま考えられる」としている。

 主要部門別で、園芸品目は1277億円(同54億円増)。このうち果実は過去最高の766億円(同72億円増)で、主な内訳はリンゴ106億円(同17億円増)西洋ナシ66億円(同8億円増)など。野菜は29億円減の426億円で、22年夏の豪雨の影響を受けた枝豆が7億円減の40億円となった。花きは10億円増の70億円で、前年の新型コロナウイルス禍による需要減から持ち直したとみられる。

 コメは作付面積減少の影響などで12億円減の689億円となった。畜産は19億円増の411億円で、主な内訳は豚146億円(前年比9億円増)肉用牛145億円(同12億円増)。

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