学校休んで体験活動 茨城県教委「ラーケーション」導入、24年4月から 年間最大5日 

茨城県庁=水戸市笠原町

児童生徒が校外での体験活動を企画し、平日に学校を休んで保護者らと活動できる機会を確保しようと、茨城県教委は2024年4月から「ラーケーション制度」を導入する。児童生徒が申請により年間最大5日間の「体験活動」を行うことができる。県立学校108校と、導入に同意した市町村の小中学校が対象。県教委によると、全県的な取り組みは愛知県に次ぎ2例目。県教委が25日、発表した。

ラーケーションは「ラーニング(学習)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語。子どもたちが保護者と共に校外での学習活動を楽しむという意味が込められている。

日程や場所、活動内容の計画を立て、1週間前に保護者が学校に申請して利用する。活動を行った後は、欠席扱いにされず、受けられなかった授業内容は自習で補う。活動報告書の提出は原則不要。

活動例としては、保護者と休みを合わせて平日の水族館や博物館の見学、探究的な活動の一環で情報収集に使う時間としての利用などが挙げられる。

9月に制度を導入した愛知県は、保護者の休暇に合わせた利用が前提で、茨城県の小中学校も同じだ。しかし茨城県の県立学校では必ずしも保護者と一緒に活動する必要はないとしている。

制度について、県教委は来年1月にかけ、市町村教委や県立学校に周知する。「学校だけの学びではなく、外に目を向けて学ぶことで、さらなる深い学びにつながる」と高校教育課。義務教育課は「(児童生徒に)保護者とゆっくり話す時間を確保してもらい、体験活動を通して、シームレスな学びを進めていきたい」と話した。

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