【江南市】約50年にわたり愛され続けてきた「ブタオム」 市役所の地下で楽しむ名物オムライスの音色

ブタオム

ふと耳を傾けると、そこにはその町でしか聞くことのできない音色がある。愛知県出身、乃木坂46の佐藤楓が、その町でしか聞く事のできない「オンリー1の音色」をキーワードに音集めの旅に出かけます。

乃木坂46・佐藤楓

今回訪れたのは愛知県の北西部に位置する江南市。古き良き下町風情を味わえる街で開催される「藤まつり」は愛知県の春の風物詩としても知られています。

正堂は国指定重要文化財 「藤の寺」の境内に響く朝課の音色

曼陀羅寺

江南市にある「曼陀羅寺」は14世紀前半に後醍醐天皇によって建立されたお寺。正堂は国の重要文化財に指定され、「藤まつり」が行われる「藤の寺」として知られています。

曼荼羅寺での朝のおつとめである「朝課」は、毎朝6時に全ての扉を開けて境内を掃き掃除するところからスタート。第70代住職の河合芳泉さんも、まだ日が昇らない暗いうちから丁寧に廊下を掃き清めていきます。

掃除が終わると正堂と曼陀羅堂の2カ所で読経。木魚のポクポクという音とともに、境内に響く住職の声を聞けば、自然と身が引き締まります。

藤まつりのために考案され、6代目が受け継ぐ江南銘菓「まんだらもち」の音色

まんだらもち

約30年前に藤まつりのために考案された餅菓子「まんだらもち」。今では江南市の銘菓としても知られるようになりました。江戸時代から続く和菓子店「柏屋」の6代目・森宏充さんが、昔ながらの製法で今も作り続けています。

「まんだらもち」の主材料は白玉粉。これに水を加えて混ぜ合わせ、50分かけて蒸し上げてから、透明なカラメルソースを加えて熱しながらかき混ぜます。

十分に練り上げて型に入れ、きなこをたっぷりとまぶしてカットすれば出来上がり。厨房には今日もおいしい音色が響いています。

江南市民の憩いの場の準備「花の植栽・手入れ」の音色

花の植栽

「江南フラワーパーク」は四季折々の花が楽しめる市民の憩いの場。冬の寒さが訪れるこの時期は、春に向けて花壇の手入れや花の植え替え作業で忙しくなります。

職員の國枝里帆さんが剪定しているのは「ペニセタム」という雑草に似た草花。大きな剪定ばさみでジョキジョキと切って長さを整てから、間に「アリウム」という花の球根を植えていきます。

紫と緑の鮮やかなコントラストが美しい風景に

春に向けた準備として毎年11月頃から50種類の花の植え替え作業が行われる江南フラワーパーク。先ほど整えた花壇も5月頃になれば紫と緑の鮮やかなコントラストが美しい素敵な風景が広がります。

江南市役所の地下で約50年にわたり市民に愛され続けてきた「ブタオム」の音色

ブタオム

お昼時ににぎわいを見せる食堂「一不二」。店内をのぞいてみると、そこにいたのは江南市長です。実は「一不二」があるのは、江南市役所の地下。市長も職員も、日々「一不二」でお昼を食べて仕事に励んでいます。

「一不二」の人気メニューである「ブタオム」は、豚バラを使ったまかない生まれの名物オムライス。豚肉と玉ねぎをフライパンで炒めたらご飯を入れてよく炒め合わせます。ケチャップとともに自家製の和風だしを加えるのがコクを出す秘訣。アツアツの鉄板皿に、ケチャップで炒めたライスをのせ、周りに溶き卵を流し入れれば「ブタオム」の完成です。

名古屋めしの鉄板イタリアンを彷彿とさせる「ブタオム」。江南市役所の地下で約50年にわたり市民に愛され続けてきた“江南めし”です。

水はけがよい江南の土壌を生かして栽培される「自然薯」の音色

自然薯

農業も盛んな江南市で栽培されているのが、自然薯のブランド品「夢とろろ」。農家の中川潤二さんは、64歳のときにサラリーマンから転身。自然薯好きが高じて、10年前から育て始めました。

水はけの良い江南の土壌は、自然薯栽培に適しているとのこと。畑に立てられた大きなやぐらの足下を慎重に掘っていくと、地下に埋められたパイプの中から立派な自然薯が姿を現しました。

パイプに入れて育てるのは害虫から自然薯を守るため。真っすぐに伸びた自然薯は、街の施設「すいとぴあ江南」で「夢とろろ自然薯ランチ」として提供されています。

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