政治資金パーティー問題 経団連で総理が陳謝

 岸田文雄総理(自民党総裁)は25日、自民党の政治資金パーティーをめぐる裏金作り疑惑など一連の問題を受け「年明けのできるだけ早い時期に党の信頼回復のための組織を立ち上げるなどの対応をとっていく」と述べた。

 岸田総理は自民党幹部らと一連の問題についての対応を協議した。岸田総理はこの日は経団連の審議員会に出席し、あいさつした際にも「今日はまず、自民党の政策集団の政治資金の問題で一言申し上げます」と切り出し「国民の皆様から疑念を持たれている事態を招いていることは大変遺憾なことであり、心からおわびを申し上げます」と国民から強い不信を招いていることに陳謝した。

岸田総理は「国民の信頼あっての政治の安定であり、政治の安定あっての政策の推進だと、改めて肝に銘じて対応してまいりたい」と自民党の「政治とカネ」の問題に取組む姿勢をうかがわせた。

 ただ、政治資金規正法の見直しなど、どこまで透明性を高め、抜け道をつくらない実効性のある対策をできるのか。立憲民主党や日本共産党などの野党提案に歩み寄れるくらいの覚悟と姿勢がない限り、自民党に自浄作用があるとは認められそうもない状況だ。

 立憲民主党の自民派閥裏金調査チーム座長の山井和則衆院議員は自民党最大派閥清和政策研究会(安倍派)の松野博一・前官房長官、高木毅・前自民党国会対策委員長、世耕弘成・前自民党参院幹事長、塩谷立・元文部科学相から東京地検特捜部が事情聴取した報道を受け「前代未聞の派閥ぐるみの違法行為が疑われている。違法な裏金作りを派閥ぐるみでやっていったのであれば派閥によるパーティーは止めると岸田総理は決断すべきだ」と岸田総理に決断を求めた。(編集担当:森高龍二)

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