山口県弁護士会が「死刑制度」を考える催し 12月2日に講演と映画上映

 死刑制度などについて、講演会と映画上映を通じて考える催しが、12月2日(土)午後1時10分から4時まで開かれる。山口県弁護士会(松田訓明会長)の主催で、会場はかめ福オンプレイス(山口市湯田温泉4)。

 

 

講演会

 

 当日はまず、1時10分から同会所属の田畑元久弁護士が「死刑制度と弁護士会の活動について」の題で講演。日本の死刑制度と状況、世論調査の内容や、県弁護士会が考える問題点などについて話す。

 

 

映画上映

 

 続いて、同40分からは映画「三度目の殺人」(2017年、日本)が上映される。

 

 殺人の前科がある三隅(役所広司)が、自身が解雇された会社の社長を殺害したとして逮捕された。三隅は殺害を自白し、弁護を担当する重盛(福山雅治)は、無期懲役に持ち込むべく弁護活動を始める。しかし、三隅の供述は会うたびに変わり、動機さえも二転三転。「何かがおかしい。本当に三隅が殺したのか」と、重盛は違和感を持つようになる。「弁護に必ずしも真実は必要ない」と信じていた重盛は、初めて心の底から真実を知りたいと願うが――。

 

 監督は「万引き家族(2018年、日本)で第71回カンヌ国際映画祭の最高賞パルム・ドールを受賞した是枝裕和。同作品は、第41回日本アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本、助演男優、助演女優、編集の6部門で最優秀賞を受賞した。

 

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 聴講・視聴は無料で、事前の申し込みも不要。定員は130人で、参加希望者は、当日会場に行けば入場できる。

「日頃は考える機会の少ないテーマ。講演と映画で考えを深めてもらえたら」と、担当する県弁護士会下関地区会(TEL083-232-0406)は来場を呼びかける。

日本弁護士連合会は、2002年から死刑制度廃止に向けて提言を出している。また、山口県弁護士会も、2018年に「最高刑のあり方についての国民的議論が尽くされるまでの間、すべての死刑執行を停止すること」を求める会長声明を発表している。

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