浜松市長「正直困惑している」静岡大学と浜松医科大学の統合再編問題 合意書とは異なる「1大学2校案」静大の成案に

静岡大学と浜松医科大学の統合再編問題をめぐり、静岡大学が合意書とは異なる「1大学2校案」を成案としたことについて、浜松市の中野祐介市長は「正直困惑」と話しました。

静岡大学と浜松医科大学の統合・再編をめぐっては2019年、2つの法人を統合し、静岡地区と浜松地区に新しい大学をつくる「1法人2大学」案で合意。特に浜松地区の新大学では、工学部と情報学部のある静大・浜松キャンパスと浜松医科大の“理系の連携”が期待されていました。

ところが、合意後に静大のトップとなった日詰一幸学長は「静大としての学部が減ってブランド力が落ちる」といった静岡キャンパス側の根強い反対論を汲み取る形で、合意書の2大学ではなく1つの大学に2つの分校を置く「1大学2校」案を静岡大学の成案としました。

12月26日に開かれた浜松市長定例会見で中野祐介市長は「我々は大学、地域の未来を考えた時にこれまでの合意書といっているものに基づく1法人2大学がベストだろうということで地域をあげて応援をしていたわけで、今回それとは違う案が静岡大学側から出てきたということで正直困惑をしている」と話しました。

さらに、「1大学2校案」については「どういうメリット、デメリットがあるのかということも含めてまだまだわからないことがたくさんあるので、ぜひ一日も早く静岡大学側から、しかるべき場で説明をいただきたい」としました。

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