世界遺産の隣に「世界一のビール」…決め手はホップ コンセプトは「伝統と革新」 /今年の静岡 世界が認めた味② 

伊地健治アナウンサー:「韮山反射炉ですね、いつ見ても神々しいというか、かっこいいですよね」

その反射炉のすぐ隣りにあるのが、「蔵屋鳴沢」です。明治時代には造り酒屋をしていましたが、現在はクラフトビールの醸造に力をいれています。

伊地アナ「どきどきしますね、おおすごい!こんなになっている。タンクがいっぱい。ちょっといい匂いがこれは?」

蔵屋鳴沢 稲村浩宣社長:「麦芽の香りが」
伊地アナ「甘い匂いがいい感じ。こちらは?」
稲村社長「醸造長の山田でございます。今回の受賞ビールは彼が仕事して作ってくれました」
山田隼平醸造長「よろしくお願いします。こちらがワールドアワービアーズというイギリスで毎年開催されている世界最大級の国際ビール品評会の中で、ペールビア・ケルシュ部門で世界最高金賞を受賞させていただきました」

ケルシュとは、ドイツのケルン地方で伝統的に醸造されているビールスタイルのこと。その伝統のスタイルに。

山田隼平醸造長「このニューワールドホップという最新のビール原料のホップ、香りやにがみをつかさどるホップを使ってるという所が大きなポイントとなっております。ホップは毎年毎年新しい品種が作られているので、どのホップを選択していくかが、醸造の腕の見せ所という形になっていきます」

伝統的な醸造に新しい要素、これが「反射炉ビア」のコンセプト。地域の偉人から学んだことなんです。

蔵屋鳴沢 稲村浩宣社長:「江川坦庵さんがですね、革新的な人だったという事と、ここにはそういう歴史があるという事で「伝統と革新」をビールのテーマとして進めていきたいとやってました」

「伝統と革新」。まさにそこにこだわり、作り上げたビールが世界一に輝いたのです。飲み口はすっきりしていて爽やか。フルーティな味わいのビール。クラフトビールを静岡の文化にしたいという、「蔵屋鳴沢」。年末年始のお酒の機会にぜひ飲んでみてほしいとのことでした。

© 静岡朝日テレビ