【ベトナム】不動産仲介人が70%減、人手不足懸念[建設]

ベトナム不動産仲介協会(VARS)によると、同国で不動産仲介業に従事する人が12月初旬時点で10万人を下回り、従来比で70%減少した。市場低迷で離職者が増えた上、仲介人認定要件の厳格化で不足が加速する恐れがある。来年以降の人手不足が懸念されている。VNエクスプレスが25日伝えた。

不動産会社の従業員のうち、2023年前半に所得が減少した人は95%近くに上った。減少率30~40%の人が過半数、同20~30%の人が全体の14%を占めた。減少率が70%を超えた人も5%いた。

ダットサイン不動産サービスが9月に発表した調査結果によると、離職した仲介人のうち不動産市場に戻る意向がある人は38%にとどまっている。

改正不動産事業法が成立し、仲介人の認定が厳格化されるため、さらなる廃業も予想される。従来は所定の研修に参加するだけで認定が得られたが、改正法施行後は試験に合格することが求められるほか、個人での仲介業務ができなくなる。

ベトナム投資開発銀行(BIDV)のカン・バン・ルック・チーフエコノミストは、不動産市場が24年に直面する3大課題として、資金流入と物件供給、人材の不足を挙げた。

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