文化財を人材育成に 市の計画を文化庁が認定 武蔵の足跡や地下芝居など活用/岡山・美作市

岡山県美作市は、市の「文化財保存活用地域計画」が国の文化審議会の答申を受け、文化庁の認定を受けたと発表した。関連事業に補助金や交付金を活用できるなどのメリットがあり、県下では津山、備前、瀬戸内市に次いで4件目。

同計画は、地域の文化財を人間性豊かな人材の育成に活用し、郷土愛を醸成することなどを狙って策定。15日付で認定され、計画期間は2024年度から10年間。

「ふれる・学ぶ」「守る」「つなぎ、磨く」を基本的方向性とし、関連文化財群に▽中国山地の製鉄業(たたら)▽宮本武蔵の足跡▽重なる道(因幡街道と出雲街道)▽修験道の行場、後山の信仰▽上方との往来による地下芝居などの文化―を設定。さらに「後山」「因幡街道」、大型古墳や古代寺院跡のある「楢原・平福」を文化財保存活用区域とし、詳細調査や防犯・防災対策、信仰対象の引継ぎ事業、遊歩道の整備などを進める。

市教委では「魅力ある文化財群の存在を市民に周知するとともに人材を育成し、保存の気運を高めていきたい」としている。

今回新たに20市町が認定され、これらを含め全国で139市町が認定されている。

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